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トランスフォーマー マスターピース MP-46 ブラックウィドー

MPブラックウィドーがヤフオクで箱無し部品欠品なし4500円で出品されていたので落札してしまいました。

個人的にTF玩具に求めるものは第一に変形の面白さ、次にフルポーザブルの良さ、最後にキャラクターとしての造形再現性、なのでブラックウィドーの玩具としては文句なしの出来栄えでしたが、変形玩具としてどうにも納得できずに発売当時は結構悩んで結局買い逃したって経緯があるんですよね。そしてその判断はある意味正解だという事が今回判りました。

変形玩具としてのポテンシャルも実際は                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   低くはないと思うんだけど、いかんせんコストの都合か時間の都合か、色々煮詰め切れていない感じがします。キングダム版ブラックウィドーが発売された時にMPの変形をブラッシュアップしたって評判だったのが今回良く判りました。あっちはコスト的な制約結構厳しいのかな?って印象はあるけどロボットモードの脚周りの変形はこのMPから更に洗練されている気がします。設計者は一緒カナ?

それにしてもビーストモードですな。定位置が全然判んない各部、注意深く触ってても崩れてくる腹の背中側や頭部付け根のロック、隙間だらけの腹部、剥き出しのロボットモードの肩、本当は蜘蛛の腹部で完全に隠すはずじゃなかったのかよ?というロボットモード胸部の収納。そして何より取り付けが糞難しいうえに簡単にポロリするアンカーミサイルの取り付け部(´;ω;`)。

細かく見るとまあ酷い。ところがこれがサイズや蜘蛛肢によるカモフラージュ効果などによって大した違和感なくクロゴケグモに見えてしまうのは設計が上手いのか下手なのかとても判断に迷う。

トランスフォーマー マスターピースシリーズ 「MP-46 ブラックウィドー(ビーストウォーズ)」 開発プロジェクトメンバーインタビュー - YouTube

「脇澤健太」<オマエかー!

……とまあ上までがファーストインプレッションなんですが、戻し変形動画色々見てちゃんと変形させたら当初思ってたよりはカッチリ各部が固定されますね。される。特にロボットモードの膝部の関節の隙間に蜘蛛の腹部のガワの端っこをはめ込むって事に気付いた時に劇的に評価が変わった感じです。

どうやっても劇中の変形は嘘でしょ、な上に収納絶対無理な形状の蜘蛛から完全再現のロボットモードを実現するには、現実的にはこれが最大限の上手いやり方だったって可能性はあります。改良KOとかも出てねえし、独自設計のサードパーティ品も未だに発売されていないのはそういう事なんだと思いますよ。

しかし蜘蛛への変形はとにかく楽しさがない。かねがね思ってるんだけど、サードパーティも含めて取説の殆どはロボットモードからオルトモードへの変形しか解説してなくて、本製品もロボットモードからビーストモードへの変形は例の「番号を逆にたどってください」って書いてんの。けど大抵のTF玩具は(特に変形難易度高い奴ほど)戻し変形の方が絶対判りにくいじゃん?せめて取説はロボットモードからオルトモードへの変形を解説して欲しいのよね。

いやまあ変形玩具、特にTFは玩具魅力的にもオルトモードでパッケージされてて、それがロボットに変形する!の方が驚きがあって楽しいってのは判ります。取説は出荷時にどっちのモードで梱包されてるかによるってのも理解してるんですけどね。

せめてMPは高額商品且つ変形難易度高いんだから両モードの変形を取説に書いて欲しいと思いますのよ。

さて、そんな悪態をついたビーストモードですが各部を近づけてみると隙間が酷かったり全く隠せてないパーツがあったりなんですが、引きで見るとちゃんと纏まって見えるのね。蜘蛛肢が全部独立稼働する、頭部可動、左右の牙の可動等が相まって手に取っているうちに「意外に悪くないのでは?」と思えてしまうのどんな催眠術なんだろう?あと標準武器を余剰にしない執念ね(´^ω^`)

2025/5/26:追記
暫く時間空けた後の思い出の中の感想だと傑作トイになっちゃってんの凄いな。もしや神設計の一つなのでは?

蜘蛛肢は付け根のパーツを180度反転することで胴体部を浮かせた姿勢も取れます。蜘蛛らしいのは浮かせずに低い姿勢にした方かな。

特に足を広げると生理的嫌悪感を抱いてしまう程に蜘蛛っぽくなります。

オプションパーツも豊富で、ポイズンアンカー(アンカーミサイルに紐付いた奴)が別パーツとして用意されていて、これを使う事でより生理的嫌悪感を抱く糸でぶら下がってきてる蜘蛛状態を再現可能。

糸がちょっと太過ぎ感もありますが強度的にこれ位必要な蜘蛛の巣パーツをディスプレイスタンド。ビーストモードでこうやってディスプレイできるんだけど、もう二度とやりたくないくらい難しい。これの固定方法が蜘蛛の底部に取り付けたアンカーミサイルをジョイントで固定する方式なんだけど、前述の通りアンカーミサイルを取り付けるのが至難なうえにアンカーミサイルをジョイントに取り付ける時にどうやっても外れてしまう。ジョイントをあらかじめアンカーミサイルに取り付けてから蜘蛛の巣側に固定しようとしても外れっちゃうので滅茶苦茶取り付け難易度が高い。これは何度も試行錯誤して漸く成功した奴なんだけど本当に辛くなるのよ……

ロボットモードは掛け値なしで傑作。

鼻の下はアニメのオリジナルより気持ち短くなっているので美人度が上がっている気がします。

スタイルだけでなく塗装、可動共に決定版のブラックウィドー。

背面。本来は蜘蛛の腹部のガワを畳まずに尻のところまで覆うのが「正しい」変形パターンなんですが、そうすると後ろのディスプレイスタンド用穴が隠れてしまうのでガワを畳みこんでいます。ふくらはぎの部分にバネが仕込んであって押すと凹む、離すと戻るってギミックあるんだけどバネが強すぎて全く使いどころがないのよね(´・ω・`)。もしかするとビーストモードに変形は曲げた脚部もっと密着させるとかだった名残なのかも。

ポージングはこうしたいってイメージがあれば大体再現できる可動範囲を誇る。ただし、腕の関節軸が非常に多いのと蜘蛛肢が結構邪魔なうえにすぐ意図しない方向に動いてしまうのでそこら辺は慣れが必要かも。あと、今回落札した個体は股間部の関節が若干緩かった。全体的に軽いので保持力に影響少ないんですが、それでもちょっとムキーッってなる事がありました。

専用の手首パーツ無くても手ハート作れるぞ!

オプション。劇中多分1階しか登場しなかったバイザー。80年代空山基のエアブラシアートで描かれた「セクシーロボット」の趣。

表情パーツは3種だけど一番左の通常顔と中央の笑顔の差が殆どない。劇中の目の細さ的には中央のが通常顔でもええ位と思います。個人的にはグリーンアイの叫び顔が一番好き。

立膝余裕なので可動域的には大優秀。ただし前述の通り股関節の保持力が弱いので右脚側が股関節のとこですぐ傾いちゃうのでバランスが難しい。

トリニティ(マトリックス)の例のポーズ。女性TFにやらせがちな奴(私が)。

足組も出来るの凄いですよね。上の動画で脇澤さんが大アピールしてた奴。

胡坐も掛けちゃう。

片足立ちも出来ちゃう、と言いたいとこですが流石に足の裏の幅が無いのでバランスとるのが非常に難しいからこれは壁に凭れかからせてるズルい奴。

飛行ポーズ左右で上腕の向きが違うので蜘蛛肢の向きが前後逆になってるの気付かずに撮影しちゃったけど、バランス考えたら左手側蜘蛛肢基部から反転させときゃ良かった。

叫び顔と戦闘の構えは合いますね(´^ω^`)

ロボットモードでもキングダム版と。キングダム版の再現性に感心してたけど並べると断然MPの方が(当然と言えば当然ですが)すべてに於いて上位互換。今回は良い買い物だったぜ。

別バースのぽい人と。サイズ感全く一緒で笑ってしまった。