変圧器たち

へんあつき-たち

ToyWorld TW-FS02 FIERCE HOT (not TLK WW2 HOTROD)

TOYWORLD の TW-FSxx 型番の奴って多分トイワのスタジオシリーズって事なんだと思うんだけど、そのシリーズの中で一番品質悪い奴。発売当時散々いろんな動画サイトでネタにされてたけど、ピンがスポスポ抜ける、滅茶苦茶細いパーツあるのにそこもスチロール樹脂みたいな弾性あんまりないプラで成形されているので秒で折れる、関節グラグラ、ウェザリングが雑、多分ネジ穴が金型の時点でオーバーサイズなので全然締め付けられない、固定タブが緩くてすぐ外れる、等これでもかって位の品質不良の博覧会かよ。

とはいえしかしプロポーションと変形パターンは素晴らしく、また本家スタジオシリーズで出た WW2 ホットロッドの劇中と全然違うオルトモードに対してこっちは劇中そっくり車両(STEYR TYPE 1500A)なのでまあ TLK WW2 ホットロッドとしては唯一無二のプロダクトよな。これは FIERCE HOT というオリジナルのロボット玩具ですが。

さて、製品名の「FIERCE HOT」は FIERCE=激しい、HOT=熱い、で熟語として特に意味はなさそうなんですが、Google 翻訳では「激熱」って訳されててなんかちょっと「純烈」っぽいなと思いました。

本製品にはちょっと良く判んないアクセサリーが数点付属。フォルガン伯爵邸か、ヴィヴィアン・ウェンブリーの父親の部屋の装飾品ではないかと思うんだがロボット比で随分オーバースケールだし絡め方も良く判らんのでセットにしてる意図が良く判りません。

ガラス容器みたいなのはフォルガン伯爵邸で「ヒットラーを殺した時計」を収納していた物だと思うが、これ底パーツがプラ製と合金製の2種類付属してんのよね。一体何がしたいんだ。

そのガラス容器に収納できる謎の昆虫ロボは劇中と全然似てないですけど時計の意匠もあるし、多分「ヒットラーを殺した時計」のつもりなのではないかと思います。非可動。なんとなくマグマ大使のピドラに似てんな?って思ったけどそんなことは無かったぜ。

オルトモードはシュタイヤー1500A。車両左側面にスペアタイヤを備えている左右非対称な形状ですがしっかり再現。エクステリアは小サイズながら非常に良く再現されています。

車体色はジャーマングレイだが、TW-FS03 Green Hornet と比べると随分濃い。あっちがタミヤカラーならこっちはガイアノーツの奴くらい違う。

ウェザリングがちょっと過剰なくらいされていて錆浮いてんじゃない?位に見えてしまうの、ある意味リアルなんだろうけどこれも品質の問題思えちゃうのよね。

本物は全長5mを超える大型車両ですが 玩具サイズは TW-FS03 Green Hornet のオルトモードとほぼ一緒なので非常に小さい。Mercedes-Benz Type 320 も 5m 超だから ToyWorld の二両は大体同じスケールなのかしらん?

オープンカーなのでインテリアもある程度再現。ロボットモードの鎖骨のあたりのパーツや足首を利用してシートもそれなりに再現されおり、又前座席の床もわざわざ再現している。こういう設計は本当に素晴らしいんだけど、工場の品質が追い付いてないんですかね(´・ω・`)

底面もみっちり。腕部、腹部や太もも周りが判りやすく配置されているので大まかな変形は想像つきそう。

オルトモードでも武器が余剰にならないって言い訳の奴。はっきり言ってこんなのオルトモードのまま飾るときに武器紛失しないための物であって、余剰は余剰だかんな(過激派)。

ロボットモード。スリムな体形に太ましい太腿という格好いい体系。忍者っぽくもあり。オルトモードではスペアタイヤ合わせてタイヤは5本しかないのに、ロボットモードでは左右対称に6本タイヤが備わるという面白さ。変形パターン、特にロボットモードの脚部は本当に面白い変形をするんですよ。股間から上がゆるゆるだったりスポスポだったりグラグラだったりするの本当に惜しい(何度でも言っちゃう)。

三面。プロポーションは本当に素晴らしい。膝がディティールの関係であまり深く曲げられないのでポージングに制限ありますが、後方に伸びるデカい踵がないわりにバランスも良く(股関節のゆるゆるを何とか克服できれば)自立性もまあまあ良い。

肘関節は変形パターンの恩恵もあって二重ヒンジで深く曲がります。

脚部の太もも側のタイヤは右側がオルトモードで剥き出しのスペアタイヤですが、左側はオルトモードでは隠されていて、この定位置に収める変形パターンがそれぞれ違ってるのが面白いです。

右肩から生えてるバックミラーのステムは当初プラ製で、真鍮線に置き換えた画像のものとほぼ同じ太さしかないという狂仕様だったので最初の変形時に即破損してしまいました。ここは基部から別パーツになってるので、多分ここだけ折れにくいプラ素材にするとかそういう計画あったんじゃないかって思うんですよね(´・ω・`)

手首は TW-FS03 Green Hornet に似た簡素な可動指。こっちは武器を固定するペグが非常に長いのが特徴で、がっちり武器を固定できるんですが、全体的に使われてるプラ素材の品質が多分スチロール樹脂の様なあまり丈夫じゃない素材っぽいので付け外し時に折れるんじゃないかとちょっと心配になる。

武器を持たせるとこう。劇中の WW2 シーンで使われてたものとそっくりな見た目。微妙にオーバーサイズっぽい感じですが、シーン見直したら割とこんな感じのサイズ感でした(※個人の感想です)。

ポージング的にはこんなくらいが限界かな(私のセンスでは)。オルトモードのフロント部は折り畳まれて腹の裏側に収納されるんだけど、この部分の固定が非常に緩くてすぐに外れちゃうのでなかなかストレスが溜まりますが、素立ちで飾っててもそれなりに様になる。

顔の部分の塗装が過度なウェザリングでちょっと雑というか荒く見えちゃってホットロッド本来の可愛らしさが表現できていないのはちょっと残念ポイントですが、飾っておくにはまあ及第点だと思います(大甘採点)。

正典のスタジオシリーズホットロッドと2ショットだと頭部が若干小さいですが全高や手足の長さのバランスは大体一緒なので並べて飾っても良いかも知れんですねー。まあ人には絶対に勧めない出来の玩具ですけど。

うっかり他と一緒に注文しちゃってそれらと同送でお願いしちゃったので私の手元には 2021年11月に納品。ムーンベースにて11,800円で購入。