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トランスフォーマーレガシー ユナイテッド TL-69 マグマトロン(2024) 【後編】

trans-formers.hatenablog.com

続きです。

トランスフォーマーの近代的フォーマットはかつてのギミック重視を捨ててアクションフィギュアとしてのポージング性能重視になっていますが、TF がフルポーザブルを導入しておおよそ 30 年、いよいよ可動性能も極まってきたのが「トランスフォーマーレガシー」です。本トイラインは一部でロボットモード優先のためオルトモードのデザインを犠牲にしているような節もあって、ここでマグマトロンのリメイクはどうなのよ?という不安は当初ありました(※試作見るまで)。また滅茶格好いいロボットモードのリークを見てもオリジナルはギミック重視コンセプト時代のビーストウォーズネオ玩具です、各種ギミックが廃されたマグマトロンを受け入れることが本当にできるのか?という不安がありました。まああったんだけど実物触ったらそんなの杞憂だったよね!

マグマサウルス:

三体の先史爬虫類がキメラ恐竜に異常合体!今回初めてビーストウォーズネオ視聴しましたがあんまりこのモードで長時間活躍しないですね。作画が大変だからかな?

新旧比較画像です。構成は一緒、スカイサウルスの合体パターンが若干変更されていますがバランスも大きく変わらないのでぱっと見はそれほど違いが見えないかもしれないですが、ランドサウルスのプロポーションが結構アップグレードされているので見た目は 25 年のアドバンテージがある感じになっています。

けどまあ、色味も各パーツのサイズ比も結構似ているうえに情報量が多すぎて細かいところに目が行かないせいか、ぱっと見はサイズ違ってるだけにしか見えないかもしれないですね。当時はデカいと感じていたオリジナル版も今や手ごろなサイズ感あります。レガシー版はひたすらデカい。マグマサウルスモードだと置き場所に困りますね。

マグマサウルスの合体シークエンスは主に殆どシーサウルスに集中しています。というか大変形したシーサウルスにランドサウルスの尻尾を固定して、最後に背中にスカイサウルスを載せるだけという変形パターンです。

変形ギミックみっしりてんこ盛りのシーサウルスですが、中でも特に凄いと思ったのはこのエクステンションジョイントです。このジョイントで尻尾側をちょっと角度付けることでマグマサウルスの寸胴感を減じているのが凄いと思いました。

某タファ氏の動画ではこの尻尾付け根のピン接合はどのタイミングでも大丈夫みたいな説明なさってましたがそれは変形上級者だけであって、尻尾は爪での固定だけでは強度的に心もとなく、持ち方によってはすぐに外れてしまうので、尻尾をシーサウルスの胴体内に固定したらすぐに尻尾付け根のピン部分で固定することをお勧めします。ここと接続することで非常にガッチリと合体出来ます。

レガシー版マグマサウルスの後脚の膝関節は公式では膝頭が後ろ側になるのが正位置とされていますが、オリジナル版は普通に膝頭が前になってたので、個人的にはオリジナル版同様膝頭を前方に向けた方が好き。

マグマサウルスへの合体シークエンスでランドサウルスとスカイサウルスはほぼパーツ変形させないんですが、ランドサウルスの唯一のマグマサウルス合体モードでの変形箇所がこちら、「背中のカバーを跳ね上げる」でした。

そしてスカイサウルスを合体させてマグマサウルス完成。この画像ではオリジナルに寄せて後脚の膝頭を前に向けているんですが、そうすると前脚と後脚がちょっと近く見えちゃうという欠点があります。

Magmatron - Transformers Wiki

数話しか観てないから判らんのだけど、ほぼ合体バンクの活躍しかしてないマグマサウルスなので非常に三角形の黄金比フォルムな印象が強いんですが、レガシー版は先頭のランドサウルスが正に下半身マッシブな三角形フォルムなのでいい感じで再現できていますね。スカイサウルスのウィングが超可動なのも非常に効果的でマグマトロンに関しては全モード滅茶苦茶動く上に全モードスタイル抜群という奇跡玩具でございます。奇跡合体!(それはイデオンですね)。

公式変形ではランドサウルスの腹のカバーはつけた状態が正解ですが、劇中のマグマサウルスはロボットモードの胸部むき出しが正解なのでランドサウルスの胸部カバーを外してみました。ホントはロボットモードの胸はもっと前方に来るはずですが、まあ雰囲気という事で。

ただしランドサウルスの腹部カバーは単にマグマブレード基部を収納するために使っているだけではなく、これでビーストモード時の不要な尻尾の上下可動をロックしてもいるのでそこが弱くなってしまいます。一応スカイサウルスとの合体部でも固定されてるんですがそっちだけだと自重を支えきれない場合があるので。逆にそこらへん上手くやるとマグマサウルスの腰部(?)に稼働が増えるのでポージングに使えるかも知れません。

ランドサウルスの腹カバー外さない場合は三体が非常にガッチリと固定されてマグマサウルスを構成するのでおんまの嘶きポーズ(前脚を左右とも浮かせる姿勢)も出来てしまいます。これは凄い。

他にも前後の片足を上げた勝利のポーズ(@ヤッターマン)もイケる!「いけるー!」って興奮してたので左右間違ってますけどね。

スカイサウルスの頭部も持ち上げることが出来るので全員前向いた姿勢も可能です。マグマサウルス時の唯一の欠点としては前脚と後脚の間の側面がカバーされてないのでランドサウルスの尻尾が丸見えってとこ位ですかね。ここにカバー付けるとなると固定には後脚基部のジョイント(ロボットモード時に胸前面と接続する為の)とか直方体のスロットに使えそうな箇所があるので 3D Print 製アドオンとかで出そうな気はしなくもないですが。

小ネタ:

レガシー版は単体ビースト時も超可動という事はよ?という事で恐らくレガシーマグマトロン所有した人全員やってそうなネタを。

2.5 頭身マグマトロン。ピッチ上げた声で喋りそう。ベイバースの「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」に登場したイゴールみたいに胴体大破した後にこの姿で生き延びたとかいう感じかな?ベイバース世界(二重表現)だとフレンジーみたいに頭だけになっても生き続ける奴他にもいたのでこのマグマトロンもベイバースに居た事あるのかもしれんですね。

意外にポージング巧者なので腕組みとかも出来たり。

ビーストモードの頭部が邪魔なので後ろに回して尻尾っぽく見立ててみようとしたところなんかバランス悪くなってしまったのであんまりよくなかった。

インドネシアの妖怪として大変著名なペナンガランさんに見立てて胴体から抜け出している風にして撮影してみましたがいまいち雰囲気出ませんでした。

むしろ耳を羽根にして飛行する生首という見た目は中国の妖怪「飛頭蛮」やペルーの「チョンチョン」にイメージ近いかもしれないですね。こういう馬鹿画像にも尻の丁度フィギュアスタンドのピンがささるスロットが大活躍しちゃっててなんか申し訳ない気持ち。

ビーストモードでバカ殿のちょんまげっぽいな?と思ってそのままロボットモードに乗っけてみたらこれはパンスト相撲みたいな絵面になってしまってまあまあ満足(´^ω^`)こういうのばっかり撮ってるから無駄に文字数が多くなっちゃうんですね。

ロボットモード:

閑話休題ですわ。

オリジナル版とロボットモード同士で比較です。マグマサウルス同様、等身バランスは驚くほど似ていて、一瞬拡大版に見えてしまいますね。これ共通のアニメ設定画が元だからというよりもオリジナル玩具にリスペクトした設計という気がします。まあ設計者は異なりますが、おんなじタカトミ文化の中の人だから同一キャラなので煮ちゃってるだけの可能性はあるんですが、ディティールとかに「寄せてるな?」って感じるところがぼちぼちある気がするんですよね。

マクロな引き視点で見るとそっくりなんですが、当然寄って見るといろいろ違いがあって四半世紀の積み重ねがここにあるんだなって感慨深くなります。スタイルで言うとオリジナルよりもマッシブな印象になっててなんつーの?梅宮辰夫感?バブルスターのCM出来そう感?(昭和的感覚)

シーサウルスの首が短くなってしまった、というのはギミック視点からするとちょっと残念なんですが、オリジナル版では背面側に垂れ下がってちょっと持て余してる感じだったのがレガシー版では非常にすっきり片付いていて側面や後方から見ても割と非の打ちどころのない格好良さになっています(でも TF は非の打ちどころも魅力になる場合あるからね!)。

サイドスカートが大型化されて結構目立つようになってますが、これはまあ外連味のうちかな。個人的にはランドサウルスの前腕がピンでガッチリ固定されて定位置が決まってるのが好き。今回の設計では各部がそういう迷いなく変形できる工夫がされていて、変形ステップ数多い1にも関わらず何度も繰り返して変形させたくなってしまう魅力につながっていると思います。そういう意味ではターン向き玩具かもしれん。トランスフォームコグたくさん用意しとかないとね!

ランドサウルスの頭部はロボットモードでも若干の上下左右首振りが可能なのでポージングの際の干渉除けや表情付けに使えます。しかしビーストモードでもあまり開かない口がロボットモードでは更に開かなくなってしまうのはちょっと残念。ロボットモードでは各ビーストの頭部ではなくロボットモードの頭部が主体となるって意味で意図的にそういう設計にした可能性もなくはないですが。

でもまあロボットモードでもワイガヤ感出したいときあるよね。

Hasbro Pulse Con 2023 Transformers Panel Recap - Transformers News - TFW2005

トランスフォーマーレガシー ユナイテッドのキービジュアルでも左右の首でワイガヤしてるけど、その再現は無理なんだよなあ(´・ω・`)

気を取り直して良いところを。私はオリジナル版でもマグマトロンロボットモードの脹脛あたりのメカ造形が滅茶苦茶好きだったんですが、今回ここもぬかりなく再現しており、今回は今回で二つのパーツを合体させてシリンダー部を作り出すというグッとくる仕様。みんな違ってみんないいですわ、これ。

生体爪の隙間から飛び出してるメカ爪とかもオリジナルと違う手法で組み込んであってそういう違いも非常に良い。ただし踵の謎タイヤはオミットされていました。

Commander Class だけあって頭部の造形も非常に高精度になっており情報量も多く格好いいですね。アニメの食いしばり顔もリアルになるとこんなに強面になってしまうんですな。オーガとか鬼を彷彿さす表情で正にマグマトロンという感じ。オプティックは集光ギミックではないですがメタリックの入ったイエローグリーンで塗装されており、上の画像では光を反射して良い感じにギラついてます。

頭部は左右首振り可能です。頭部の巨大なウィングが干渉しますが、今回はウィングに可動関節が多く仕込まれているので干渉を避けることが出来るため、オリジナル版より左右に首振りできますね。

手首はマグマサウルスの変形用に四指と親指が付け根の関節が可動しますが、開き手としては微妙な指が曲げ角になっていてロボットモードの手首のポージングにはなかなか使いどころが難しい形状をしています。

しかしこの微妙な曲げ角が手ハートを作るのに丁度よくて、萌え萌えキュン!なポーズがイケる!というのをTwitter(旧称)で見かけたんだけど結構前なのでもうタイムラインから見つからなくなってしまいましてね……

と思ったけど「マグマトロン 萌え」でTwitter(旧称)検索したら見つかったわい(´^ω^`)

という訳でこの手ハートは Lightelligence(@KOUTETSUZ)さんのパクリです!

なんかもの凄くおっさんの見た目でメイドの格好して萌えキュンみたいなポーズしてんのあり得ないはずなのに記憶があるぞ……って思ったらメル先生だったわ。

そういう補助線引かれちゃったらマグマトロンのメイド姿も想像できちゃうだろ!

ロボットモードでも非常にガッチリ合体しているのでストレスなく遊べます。むしろ胸部とか外すときに折っちゃうんじゃないか心配になるほどガッチリ。

最近の TF に大体同じこと書いてますが、下手糞が適当に動かしてもそれなりに格好いいポーズがついてしまう適切な関節位置、手足のバランスなのでポージング楽しい。

とか言ってるそばから腕組みが全然決まんなくて、こういう時にセンスが試されるんだなって思いました(´・ω・`)

なお、頭部のウイングは超可動なので非常に表情付けが楽しいです。永井豪先生のキャラでこゆ髪型の女の子居た気がするんだけど誰だっけな……魔女っ子チックルもまあまあ近いと思うけど、もっとこれっぽいキャラがいた気がする。

頭部ウィングは隠し武器みたいな使い方もできるかもしらん。「頭部カッター!」とか(このダサいネーミングよ)。

レガシーフォーマットなので可動性能は非常に高い。立膝楽勝、スーパーヒーローランディングもギリ可能な脚部可動域。

体幹バランスもいいので片足立ちもイケます。

手首はアルマダオプティマスプライムでも採用されていた指と 5mm ジョイント用穴が独立しているタイプなので武器もガッチリホールドできます。

5mm ジョイントのグリップ装備している武器なら大体何でも把持できるのは他キャラと連携して遊ばせたい派には有り難いんじゃないでしょうか。

抜刀っぽいポーズ。武器を手持ちしてないときにどこかにマウント出来たらよかったですけどねえ。

急に黒背景ですが、後から思いついたのでお手軽に。白背景はデカくて出すの面倒くさいんですよね。マグマブレードは背中のここに差し込んどくって手もあるって思い付きですが、いまいちパッとしなかったんだよなあ……できればシールド共々背中にマウントさせたい気持ちはあるけどシーサウルスの首もあるからなかなか難しい。

私は マグマブレードの刀身部分に 3D Print 製のエクステンションを取り付けているので、標準状態よりも迫力ある長さになっています。結局メインの刀身部分の固い素材の奴はヤフオクで処分することにしたんだけど、軟質ブレードはやっぱり長時間飾ってるとひん曲がってきますね。

これは両手持ちっぽいポーズ。大剣だったらこのポーズさせたいじゃないですか?でも実際には束が短いからこれは「ぽい」ポーズにしているだけです。オリジナルに寄せたマグマブレードが ThirdParty から出るかも知らんですね。

シールドも装備させてみました。正直これはオリジナル版から思ってたんだけど余剰パーツ処理でこうしたよね?という疑念がずっとあります。シールドのサイズとしては丁度いいんだけど。

剣が似合う戦士ですね。ポージングも決まるので無限にいろんなポーズ試しちゃってます。

オリジナル版のマグマブレードは銃として手持ちするためのグリップも備わていたんですが、レガシー版にはそうしたギミックがありませんでした。マグマブレードのグリップの 5mm ジョイントは変形の都合で 90° 曲げることが出来るんですが、曲げ切ってしまうと軸が短くなって把持出来なくなってしまいます。この曲げ角を 45° にしてやるとどうにか銃っぽく手持ち出来ます(45° の位置にもクリックが入っているのでもしかしたらこれを想定している可能性はあります。

まあこんな感じ。銃として見立てるのはちょっと厳しい気もしますが腕の角度を調整することで銃っぽく構えることが出来ます。とはいえ今回のマグマブレードの基部の形状はちょっと銃には見えないからな……このマグマブレード基部はランドサウルスの腹カバーを畳んで構成されているんですが、思いっきりプラの弾性頼りの変形箇所があって経年劣化した未来がちょっと怖いですね。

スカイサウルスの主翼の骨ことウイングミサイルは取り外して手持ちさせることが出来ます。短刀っぽいので逆手持ちの方が決まるかな?なんか長さ的にサイリウム持ってオタ芸してるみたいな絵面になってしまったな……

大きさ比較のコーナーです。多分レガシーユナイテッドでリメイクされるであろうビッグコンボイのオリジナル版との比較です。個人的には三体合体のマグマトロンと単騎変形のビッグコンボイならこれ位の体格差はあってもいい気がします。ガワの多さからして今の Leader Class で出してもこれ位の身長になってしまうのでは?と思ってます。設定上はマグマトロン 4.5m 、ビッグコンボイ 3.2m なので割といい感じのサイズ感だと思います。

参考までに当時品同士のサイズ比較だとこんな感じ。ライバルキャラとしてはいい対比だけど、設定と違い過ぎるんですよね。どっちも同じクラス(当時は Ultra Class)でどっちも定価 2980 円!当時の私の金銭感覚もありますけど体感で今の金額に換算すると 5980 円とかそれ位の感覚だった覚えがありますが、今だったら8000 円位になっちゃってるので TF に限らずですけどプラスチック玩具趣味は高級な趣味になっちゃいましたよね(´・ω・`)

写真にするよりも直接手に持ってぐるりと眺めてる方が格好良く見えますよね!これはたまたまそのイメージで撮影できた奴。

ビーストモードで飾っとく時はこうやってなるべくフットプリント小さくしています(´^ω^`)


  1. 取説によるとロボットモードから各ビーストモードへの戻し変形で 70 ステップ、各ビーストモードからマグマサウルスまでが 33 ステップでした。