
マシーンズハンマーストライクはオフスクリーンキャラクターという事もあって確か日本では発売されなかったと記憶しています。私は当時ビーストマシーンズという番組があった事さえ知らなかったので、かなり後年になってマシーンズ玩具をしり、 2015 年に急にこのハンマーストライクが欲しくなって TFSource.com で本体のみ $12.95 で販売されていた中古品を購入しました。送料の方が高くて合計で $28.25 でしたが当時の為替レートでは大凡 3500 円程度だったからまあ底値の時に入手できたって事でしょうな。今でも未開封美品が $90 程度で入手は出来るようなので「買えないほど価格高騰している」訳ではないと思います。この辺りでメタルスプロウルとか一緒に買っておけばよかったのにねえ(プロウルに関してはその後もチャンスを何度も見送ってるので自業自得ですが)。
ビーストモード:

オルトモードはテクノオーガニックシュモクザメですね。頭部のメッキパーツと各部のオレンジのクリアパーツが非常に美しく、メタリックブルーや赤の差し色も含め大変すばらしいカラーリングだと思います。
胸鰭と下顎はクリアオレンジ成型色の軟質パーツですがボディ成型色のベージュやメタリックブルーなどの色味に大きな違和感なく仕上がっています。

ビーストマシーンズでそれまでのビーストウォーズからデザインラインが大きく変更され、より概念的な外観になっていると思います。メタルスが「金属化した動物」だったのに対して「メカの動物化」といったゾイド的な雰囲気って言ったらいいんですかね?ビークル的なディティールが増えています。このハンマーストライクの場合、腹鰭がレトロ宇宙船の短い翼のようなデザインになっている辺りなど。

斜め上からみるとシュモクザメの特徴的な頭部形状が判りやすいですね。前述の通りメカっぽいディティールではなく、パーツ形状でメカっぽさを演出してるのがマシーンズの特徴って事ですかね?

下顎は可動しますが、完全に閉じることが出来ません。上記画像がそれぞれ最大/最小の開口になります。

なので角度によっては口が半開きっぽく見えてしまってちょっと間抜けな、藤子F先生の描く気の抜けた間抜け顔っぽく見えてしまいますね。「フア~」の顔みたい。

意図したかどうかは判りませんが、鼻づら付近に光を当てると両サイドのオプティックがライトパイピング(集光ギミック)のように光ります。この画像だとちょっとよく判んないんですが、光の当て方によってはかなり強く光って見えます。

背鰭や尾鰭のオレンジ部分もクリアパーツなので証明下で飾っておくと結構輝いて見えて映えます。

ビーストモードでの可動は顎以外に胴体後方を左右にくねらせることが出来ます。最新鮫フォーマーの AOTP ゲルシャークスカイバイトでも同様の可動が仕込まれていましたが、向こうがロボットモードの肘関節を転用していたのに対し、当ハンマーストライクではロボットモードの膝関節を転用しています。

ビーストモードにはお馴染みアタックモード(Attack Mode)ギミックが備わっています。ハンマーストライクでは鮫の頭頂部にあるスパーククリスタルを押し込むと鼻づら前面からアタックブレード(Attack Blade)が飛び出します。
シュモクザメの特徴的な頭部は上口蓋から胴体内部に至るかなり大きな別パーツとなっており、ロボットモードでは取り外して武器になります。当初買わなかった理由はこれで、厳密にいうとこれはかなり酷いパーツフォーマーなのでは?という気がしないでもない。取り付けたまま変形できないですし。しかしかって判ったのが、この頭頂部のスイッチ部分と武器として分離する部分はそれぞれ独立しており、ここを連動させる仕組みに一工夫ある(後述)という面白さです。結果手に入れて良かった。

その武器パーツを取り外すとちょっとビーストモードはメガマウスみたいな見た目になるのが良いですね。意図的かどうかは判りませんが。
「武器」はパッケージ裏の取説でも "Nose section becomes a weapon. " としか記載がなく、固有の名称は判りませんでした。

サイズ感はこんな感じ。現行の一番小さい Deluxe Class 位のボリューム感だと思いますが、全長はそれよりデカいんな……これは比較が悪かったかも。
ロボットモード:

非常にスレンダーなロボットモードです。ビーストモードで唯一ボリューム感あったシュモクザメ頭部が分離しているので華奢。胸部はがらんどうで背骨側のディティールまで丸見えになっていますがそれ含めてビーストマシーンズのやや異形なデザインに従ってる造形だと思います。

背鰭が両肩上部にウイング状のパーツとして配置されてたり、胸びれが腕側面の斬撃武器のように配置されていたりと非常に格好いいんですが、腕部は肘が存在しない独特形状であり、人型の様で微妙に外してきている辺りもマシーンズっぽい気がします。
取説やオフィシャル画像では下顎部分を下側に伸ばして掌のように展開しているんですが、武器を把持させる部分はこの画像で腕の先端部になっているクリアオレンジの部分(鋏のように見えなくもない)部位なのでここが掌に該当すると(私は)は思うので下顎部は後方に回しています。

背面は胴体を繋ぐ軸に背骨のディティールがあります。鰭や顎は生体っぽさがありそれ以外の部分にメカっぽさが残っているハイブリッド感が正にテクノオーガニックボディですね。
足はビーストモードの尾鰭なので前後に大きく、幅が殆どない形状です。足首可動が前後にあり、非常に薄い幅は片足立ちできない欠点がありますが、足首の左右可動が無くても開脚時に違和感がないという利点もあります。小サイズ故可能だったデザインだと思いますが結果非常に良いと思います。

腰部フェイス。正面からだとやや判りにくい面構成ですが、ツインアイで口に相当する部分にいきなりファラオの顎の付け髭みたいのが生えている造形です。この顎髭がロボットモードではアタックブレードを展開するスイッチ部の伝達ピンも兼ねている為、頭頂部のスパーククリスタルを押し込むと連動して可動します。内部機構をロボットモードの顔のデザインに流用しているのがここの凄いところですね。設計はお馴染み蓮井章吾さんですが、蓮井さんの TF設計仕事はビーストマシーンズからのようなので、蓮井さんとして初仕事に近い時期の作品です。それでこのアイディアはちょっと凄いね。

肘が無い独特ロボットモードかつ、各関節の可動範囲はそれ程広くないんですが、どういうポーズさせてもかなりヒロイックな格好良さを醸してしまう良玩具ですね。ポージング下手糞フレンドリー。

肘関節なくても違和感少ないのは四肢あり直立二足歩行でも人外の雰囲気あるからでしょうか。

ディスプレイスタンド用のポートは当然ないので、アームを使って腰部や太腿を挟む感じで利用しています(上の画像では太ももの部分を挟んでいます)。変形用関節を使って肩を後方に動かせることと、上を向かせることが出来る頭部可動のお陰でスカイダイビング的なポーズは得意です。

人体とはちょっと違う関節構造な感じで G1 のセーバートロン住み TF 達よりもエイリアンとしての説得力あるような気がします。

「武器」は腕の先端の鋏のように「手首」部分の下側のピンを武器後端のポートに差し込み固定します。また腕先端の上側の爪に小さなとげのような造形があり、武器側のスロットにそれをひっかけることでかなりガッチリと把持可能なんですが、このクリアパーツの付け根付近には下顎の可動軸の金属ピンが打ち込まれている為、強度的に弱くなっており負荷がかかると割れやすいんですよね。実際私はこの後割れてしまい補修する羽目になってしまいました(´;ω;`)

ビーストモードの時に、「最近の Deluxe Class の小さい奴位のサイズ」とか言いましたが嘘でした。結構デカい。Deluxe Class の普通サイズの奴と比べると頭一つ分小さいう程度ですね。画像でご確認ください。

とはいえはて?だったのでビーストウォーズの初期 Basic Class を引っ張り出してきましたが、ハンマーストライクが Basic Class としては大きめなようです。金プラランディーに変わって我が家のイノシシフォーマーに就任したレイザービストと比較してみると、BW 期の Basic Class トイが最近の Deluxe Class 最小サイズ辺りのサイズ位という感覚は間違ってませんでした(´^ω^`)






























































































































































































































