変圧器たち

へんあつき-たち

トランスフォーマー スタジオシリーズ SS-118 オプティマスプライマル

ビーストモードとロボットモードで腕と脚は基本的に同じパーツを利用しているのでつまらない変形パターンになりそうなとこですけど、胴体前後裏返しおよび頭部、拳入れ替えギミック等で工数も多く、見た目もかなり変わるので変形満足度は非常に高い玩具です。この変形パターン、どこかで覚えが……と記憶を辿って思い出しました、アレですメタルスコンボイ(Transmetal Optimus Primal)です。大まかな変形思想は一緒ですが比べると四半世紀分の進化を感じますね。

trans-formers.hatenablog.com

昨今のデザインの流れ的にロボットモードの見栄えを優先した感じはありますが、ビーストモードも脚部以外はまあまあ破綻ない造形です。個人的にはパッケージみたいな咆哮顔ゴリラが良かったんですが、玩具のゴリラ頭部は劇中の憂いを讃えた知的なゴリラ顔で造形されています。これはこれで劇中に似た造形で素晴らしい出来栄えだと思います。

サイズ的には Voyager Class 相当ですが部品点数などコストの兼ね合いで Leader Class として販売されている為、パッケージに対して非常に余裕のある梱包ですね。その分武器等アクセサリーが充実しています。箱がデカいんでしょっぱく見えるんですが、本来刀二振り欲しかったのに一振しかつけてくれなかったナイトバードやらの昨今のコスト厳しい状況鑑みたら十分欲張りセットだと思いますよ!

ビーストモード:

劇中に登場したオプティマルのビーストモードは上半身が非常にマッシブで、脚部が小さめに造形されたデフォルメ体形のゴリラだったので、それと比べると足が長すぎるように思います。とは言え腹の丸い感じや背中の逆三角形のフォルム辺りは劇中のイメージをいい塩梅に昇華してそれっぽく造形できていると思います。

劇中ゴリラ感は手足のバランス的に覚醒ウェポンのオプティマルが一番似てると思います。細かいこと言えば頭部も頭の鉢はもうちょっと丸いのでは?とかゴリラ顔の銀塗装はもっと暗い色味では?とかいろいろあるんですが、変形玩具としては破格のそっくり度合いだと思います。二の腕の内側の黒い装甲も劇中で確認できるので、形状や取り付け方法に違いはありますが脚部以外の再現度は結構高いと思います。まあ一部の TF ファンは「でもこれ変形するんだぞ」で、ちょっと造形の再現度に甘いところはある気がします。私は特に変形玩具としての TF 好き派なのでそこら辺は非常に甘々なのですよ。

脚部は変形パターン的にかなり厳しい造形ですが、ここは心の眼でひと繋がりの太ましい短足と思いましょう。無理あるんですけどゴリラの尻っぽいのを再現しようとしているフシがあるのでこの辺りは設計の苦労をしのぶ感じでしょうか(´^ω^`)

足首部分の向う脛の長さを丸々削った位(つまりはトボットモードの膝関節部分に足の指が生えてる位)が劇中のビーストモードの足の長さのバランスではないかと思うんですが、ここは多分太もものモールドをロボットモードで優先した結果、膝からいきなり足の指が生えてると違和感あるので短いゴリラの膝下を造形したのではないかと想像します。

あと、股間部分がビーストモードの腹カバーやロボットモードの尻と太腿部分が干渉して股間部の可動で殆ど角度を付けられないので、ナックルウォークを再現するにはこの足首部分から曲げる必要があるんですよね。これは生物学的には無茶もいいとこなんですが、ここでクランク状に縮められたロボットモードの膝下側が後ろに出っ張ってるのが、ナックルウォーク時の特徴的な出っ尻っぽく見える(畳んだ膝アーマーもそれに貢献している)用に設計されており驚愕する訳です。ビーストモードの下半身の可動に制限がある中でちゃんと二足、四足それぞれの姿勢を成立させられるように設定されているのは凄い。 TFWIKI によると設計は梅津周平さんだそうです。流石やね。

正面から見るとちょっと肩幅が広いですかね。かなりの前傾になるんですが、ナックルウォークポーズでも正面向けるように首の上方向可動範囲が広く取られています。

二足歩行だと見上げるポーズも取り放題ですね。

肩関節はビーストモードでは前方に引き出すことが出来ます。これで腕組みポーズもイケてしまうのでは?と思ったんですが腕が太くてなかなかそれっぽいポーズが取れないのでビーストモードではいまいち使いどころが判らないですね(ロボットモードでは武器構えた時のポージング自由度が爆上がりします)。

ドラミングも良い位置に腕が配置できますねー。但し実際のゴリラの様に掌を開いたポーズ取らせようとすると微妙にズレちゃうので、あともう5°肘関節が深く曲がってくれたらよかったのにな、と思いました(でもドラミングポーズ取れるように肩関節位置とかか腕の長さとかの微調整相当してるんじゃないかと想像します)。

ビーストモードの口は開閉可能。かなり大きく開けることも出来ますが、口内はモールドが無くちょっとあっさりですね。インジェクションの抜きの都合上ここにモールド仕込むのは難しかったと思いますので仕方ないですね。

ビーストモードでは脚部可動に制限ありますけど、プライマル型はビーストモードの手足がロボットモードの手足を使っているケースが多いので他のマクシマルズ達よりもビーストモードで可動範囲あるケースが多いですね。

首を上に上げられる、腕可動が優秀、という事はスナイパーになれるという事なのでは?と思ってジャベリンのライフル銃持たせてみました。思った通りのスナイパー適性ですが、体格に対して銃がちょっと小さいですね。

ビーストモードの口は開閉可能。かなり大口掛けることが出来ます。口内は作り込まれてなくてちょっとあっさりなのが残念ですね。

初対面シーン。多分劇中の慎重さも玩具とほぼ一緒な気がするんですけど、このシーンでプライマルの方が川上で一段高くなってるところにいるのでこんな感じの対比になるんですよね。段差分は財布で再現です(´^ω^`)

エアレイザーに止め刺すシーン。ビーストモードの肩スイングの使いどころここかな……エアレイザーは SS 買ってないのでメインライン版で代用しているのでテイストが合わないのは仕方ない。

ロボットモード:

絞られたウエストやマッシブな腕、そして何より等身のバランスも劇中に近くとても満足感が高い造形。SS-102 Optimus Prime はちょっとヘッドが小さく等身高すぎで少し劇中と異なる印象だったんですが、これはもう劇中に登場した Orimal そのものという感じがします。

頭部ヘッドは何故か口出しマスク顔。最初のビーストウォーズアニメの劇中オマージュと思いますがビースト覚醒でこの口出しマスク顔のシーン一回も無かったですよね?そもそも殆どゴリラだった訳ですし(コンセプトアートで口出しマスク顔があったとのこと)。

tfwiki.net

個人的には口出しマスク顔のビーストコンボイも好きですし、この頭部の彫刻はとても素晴らしく格好いいので気に入ってるんですが、これを予約した直後に ebay みてたらLED発光オプティック備えた劇中そっくりマスク顔アドオンが売ってたのでついつい注文しちゃったんですよね……(それは別に記録する予定です)

話を本玩具に戻して、胸部中央のシルバーに塗装された部分にマクシマルズのインシグニアがシルバーで印刷されています。その為インシグニアは非常に控えめな表示となっています。なんか知らんけどこれが一寸リアリティある感じに見えるんですよね。

ロボットモードで腕組してみるとこんな感じ。 TF 玩具で腕組は大抵が見立てですけどプライマルは前腕が太ましいのでちょっと「腕組み」にしては長さが足りてない感じなので角度で誤魔化す必要があります。

膝は90°程度しか曲がりませんが、膝上膝下のバランスが良く立膝は余裕で出来ます。

スーパーヒーローランディングもイケました。これは膝関節部分の接合を外して誤魔化しています。

股関節の角度調整してたら上記のような膝関節を外して~とかの姑息な手段を使わなくても出来ましたね。滅茶滅茶可動優秀ですよ!

体幹も非常にバランス良いですね。片足立ちも出来ます。

フィギュアスタンド用の穴は太腿の側面という変則的な場所にあります。バランス取るのが尻穴タイプとちょっと違う感じですが保持力も優秀なので問題なく使えます。

センスさえあれば格好いいポーズ決めまくりだと思いますが、下手糞でもまあまあこの程度位はイケちゃいます。昨今の TF 玩具、割とどうやってもそこそこ格好良くポージングできてしまう悪俊フィギュア優秀な奴が増えて来てるの私の様なポージング下手糞にとってはありがたい限りですわ。

メイン武器の二振の剣は連結したり、チェーンパーツで延長したり非常に多彩に装備させられるので格好つけ甲斐があります。

たーのしー(´^ω^`)とにかく武器構えさせればそれなりに様になるので良いですね。ロボットモードでは肩関節は後方にスイングする構造ですが、これが非常に貢献していると思います。

トランスワープキーも付属するし半分に割れるのでスカージ君と半分ずつ持って割れたハートのネックレスみたいなカップルの証としても使えそう。

劇中でオプティマスが使っていた斧が付属します。この斧だけじゃなく、オプティマルの湾刀も5mm軸部分が別パーツになっていてピンで固定されているという非常に贅沢な作りになってます。ピン接合なのでどっかで折れるとかギミックが仕込まれてるのかな?と思ったんですけど、特にそうしたこともなく、リーダークラス分のコスト掛けた分の還元って事なんでしょうか。この斧に関しては私は DNA Design のアドオンに付属してた奴の方が好みです。

机が狭いので滅茶苦茶コンパクトになってしまいましたが、例のシーン再現するパーツが全部揃いました。これでバトルトラップを惨殺できますね!

そしてオプティマスもドン引きしてたこのシーンです(´^ω^`)ここ映画館でゲラゲラ笑ってしまったのよなあ。三悪全員結構なゴア描写で惨殺されてるんだけど、ロボットだからレーティング的には問題ないもんね!というのはマイケル・ベイからの伝統ですが、全 TF 実写映画で悪は必ず惨殺されているのでそういう縛りでもあるのかって疑っちゃうんですよね。ハズブロの指示?それとも映画監督というのは全員人体破壊シーンを描きたいんだけどレーティングの兼ね合いで我慢してるから、レーティング関係なしのロボット生命体に対してやりたい放題出来ちゃう!嬉しい!みたいなのがあるんでしょうか?

スタジオシリーズ恒例の台紙はマクシマルズと初遭遇する(劇中では。未公開シーンでは洞窟内で初遭遇してたっぽいですけど)森の中でしょうか。劇中と比べるとちょっと鬱蒼とし過ぎている気もしますけど。

こういうシーンあったと思います。

取説のインシグニアの眼がないってちょっと話題になってましたね。SS ライノックスでは Transuformaers のロゴが Transformers: Revenge of the Fallen の奴になってたりしてて、校正大目玉やね。