変圧器たち

へんあつき-たち

Mastermind Creations Ocular Max PS-14 Incursus

購入順に紹介している Ocular Max ALL-BUILT-IN Assaultus の第三弾はコンバイナーモード胴体こと Incursus (インカーサス)の紹介です.

「Incursus 」には「猛攻撃」って意味がある様なので,元ネタの Onslaught (オンスロート)と大体同じニュアンスの単語っぽいです(incursus - Wiktionary

言うてもTFコンバイナーの胴体担当は大雑把に長方形の胴体とその下部に太ももとしてさっゆうに分割したブロック状のパーツが付いていれば形状としては大体良くって,あとは手足の作関節が内蔵されていれば概ねその役目を果たせる楽なポジションだと思っています(暴論).コンバイナーの頭部ヘッド位は内蔵してくれていて欲しいですが,胸部や腹部の装甲は余剰を後付けでもどうにかなる的な気楽さを感じていました.

最近では非正規コンバイナーでは本来の胴体担当を差し置いて丸ごと余剰の胴体と言う製品もあるし,手足担当程その変形を重視してない風潮がある気がする.そうじゃなくても胴担ロボは単体ロボ時の脚を「┏ ┓」型に展開して腕を畳んで肩部の張り出しにしちゃえば良いので(本 Incursus も基本はそう)驚異度は低くなりがち.しかし Incursus の狂ってるところはいかにも余剰っぽいこの胸部装甲,腹部装甲が本体からにょきにょき生えてくる設計であり,余剰,差し替えなしで3モード完全に変形をこなすという点です.最初に変形させたときにはその構造に軽く感動しました.

標準ではこの胸部/腹部装甲はアニメ版のスタイルに似せたデザインになっていますが,頭部とセットでG1玩具デザインに換装するアドオンも Ocular Max から発売されています(私は未購入).

「胴体」時は背部キャノンが可動,腰部は前屈,左右スイング可能となっており,全高50㎝のフルアクションフィギュアとして大胆なポージングが可能です.ただし自重との戦いとなるのでポージング保持力は低め……

単体ロボットモードはアニメの設定画に比べると胴長短足気味ですが,その巨体と合わせて重厚感がありますね(好意的視点).単体ロボットモードの欠点としては脇の部分に畳んだパーツが干渉して腕をまっすぐ下に下せない(所謂「気を付け」のポーズが出来ない)位ですかね……彩色に関してはかなり頑張って寄せている気がします.

単体ロボの時にも合体用の肩ジョイントが展開可能なので「ギガンテッキアームズ」っぽい遊びも出来そう(画像は面倒くさいので片手だけですが).コンバイナー腕に対して単体ロボットモードがデカいので超デカ腕感は薄めですね.

あと,右腕担当の PS-16 Volatus が左腕担当の PS-13 Impetus と比べて非常に重く,右肩基部の関節がその重さに負けてしまい右腕を上げた状態で保持できないという欠陥があったのだが,これは後発の PS-17 Probus に強化された交換用肩関節が付属しておりユーザが交換する必要があった1

オルトモードは元ネタ通りのフラットベッドトラックだが,こっちは設定画に激似.しかも牽引部分を引き出すことで現実的なトレーラー部がスイングするフラットベッドトラックとすることもできる新設設計.当初はこの機構に気づかずに,宣材画像でトレーラー部が曲がってるように見えるのは左右ではなく,ロボットモードでの腰前屈関節を使って曲げてるのを視覚トリックでそう見せているだけなのか?? と疑問に思ってTF非正規スレで質問したら「小さいボタンでロック解除できるが非常に硬い」と教えてもらってようやっとギミックに気づいた次第.この引き出し機構はオルトモードのトレーラー左右スイングの為だけに用意されているものなので非常にリッチなギミックと思います.

二連キャノン砲の上部の蓋は明けることが出来て中にモールドもあるけど,どういうことなのかよくわからない.

総評としては単体ロボットモードもオルトモードもコンバイナーモードも破綻なくまとめられていて,変形も非常に面白い傑作でした.そしてこれを購入したということは全二作で完全にコンプリートする気になったということであります.


  1. 関節交換手順は動画で公開されていた
    www.youtube.com