変圧器たち

へんあつき-たち

Mastermind Creations Ocular Max PS-16 Volatus

Ocular Max ALL-Built-IN Assaultus の第4弾はブラストオフ似の右腕担当こと PS-16 Volatus (ヴォラタス),グランセフトオートに出てくるヘリコプターの名前みたいですが良く判りません.ラテン語で「飛行」の意味らしいので元ネタ 「blast off」の「飛び立つ」に寄せたネーミングと言えば言えるかも.

「右腕」モードへの変形はオルトモードである軍用スペースシャトルの羽根を畳んで手首を展開しているだけ(二の腕部分で90°回転してはいますが)の比較的素直な変形だが,手首を展開して空いた内部スペースにスペースシャトル時のメインノズル(単体ロボット時のつま先)と尾翼がぴったり収納されるギミックなど見どころは多い.

左手担当 PS-13 Impetus の 241g に対してこちらは 280g もあって,手で持っても結構な差を感じます.そのせいで胴体担当 PS-14 Incursus 側の肩関節が負けてしまって右腕を上げた状態で支えきれない為,次の PS-17 Probus に強化肩関節が同梱されたと言う曰くがあります.

オルトモードのスペースシャトルはやや胴長主翼を畳むと電車みたいな細長さ.また,現実のスペースシャトルオービターと異なり,メインノズルが4発となっている.

スペースシャトルとして考えたら主翼の前端部からコックピット部(紫色の部分)までの胴体部を 3㎝ 位詰めても良いくらいのバランスになっていると思いますが,これは左手担当 PS-13 Impetus が単体ロボットモードでの下脚部(ヘリコプターの機首)を太もも部に被せて長さを詰めているのに対し, PS-16 Volatus では脚部を短く収納する機構がないという変形機構の違いによる.

スペースシャトル時は着陸脚の展開が可能となっているが,後輪はパネルを展開して着陸脚としているためやや不格好である.

荷室部ドアの展開ギミックなどはないが,単体ロボットモードの手持ち武器を折り畳んで荷室に相当する部分に格納は可能になっている.

単体ロボットモードは胸部がスペースシャトルコクピット周辺,下腕がスペースシャトルのノーズ部分,つま先がスペースシャトルのメインノズルとなっており,これらはダミーではなくそれぞれ実際の個所から変形している.脚部の設計は結構ギリギリだったようで,本シリーズ唯一単体ロボットモードで足首のスイングがない.

背中の尾翼部はダミー.上半身はガワも殆どなくすっきりした造形だが,膝下の裏側は結構盛大にガワを畳んで纏めているので前後方向の厚みがなかなか凄いことになっている.まあ畳んだ主翼の厚みがあるので,その厚さまでは許容したという事なんだと思います.

脛側の謎の半円パーツ(G1玩具のコロ走行用タイヤの意匠だと思います)はダミーパーツで再現,オルトモードではこの半円パーツを隠すギミックがわざわざ用意されている.

ロボットモードの頭部ヘッドは,設定画の単眼に見えるゴーグルの物も付属していますが,私はG1玩具準拠のツインアイ風ゴーグルの方にしています.

前述の後部着陸脚となるパーツはオルトモード(スペースシャトル)時は単体ロボットモード時の太ももを隠すカバーとなっているのですが,これを畳むときの構造が非常に狂っていて,この為だけに下脚を折ってスペースシャトル主翼との干渉を逃がすという凄ぇ設計になっています(ここ好き).オルトモード(スペースシャトル)から単体ロボットモードへの変形は,そのパーツ配置から一見簡単そうなんですが,この部分や肩幅稼ぐための展開機構など見どころが多く単体の変形玩具としても非常に非常に面白い玩具です.