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Ocular Max PS-23 Ignis (オルトモード/ロボットモード)

Ocular Max のガーディアン(Defensor)似こと、All-Built-In Maximus Pro も最初の PS-21 Medicus 発売から起算して2年目突入し、ようやく折り返しの 3 体目、いよいよ胴体担当です。

Ignis はラテン語で「火」という意味の単語だそうですが、元ネタの人の名前である「ホットスポット(Hot Spot)」ではなく、消防車(Fire Truck)からの類推でしょうか。「ホットスポット(Hot Spot)には「熱源」って意味もある様なのでそっちから婉曲な類推って可能性も無くは無いんですけども。

Ocular Max の MPスケールコンバイナーのラインである ALL-BUILT-IN シリーズの前の奴こと Assaultus では両脚担当が足首までカバーするというコンバイナーの夢を実現してくれたおかげで胴体担当 PS-14 Incursus は脚部については膝上まで担当してりゃ良かったんですが、なんせ今回のプロテクボット似には脚担当にオルトモードがオートバイの人も居るのでそういう訳にはいきません。足首パーツを武器って事にするやらいったん本体から取り外してコンバイナーモードで下駄を履かせるとかを禁じ手として完全変形を目指すなら体積的には胴体担当がどうにかして足首も差し替えなしで担わないとならん訳でして、当然設計難易度も上がってる筈なのでここは設計者の腕の見せ所(実際に見せるのは「脚」ですが)、今回その回答が拝めるのでとても楽しみにしておりました。

インストラクションを見ると、今回の胴体担当には基地モード(repair bay mode)もある様なのでオリジナル玩具同様の4モード変形です。基地は見立てなんだろうけど凄いですね。

毎回思いますけどパッケージの「Perfection Series」ロゴはちょびっと優良誤認的なのでは?とおもってドキドキしちゃうのよね。MPパッケージそっくりの FansToys (ロゴはセーフ)、当時玩具のパッケージに寄せてきた FANS HOBBY(ロゴはセーフ)、メーカー名ロゴが旧ロゴそっくり Magic Square とかいろいろありますけど既に非正規TFは周知されているので MMC の IDW 似キャラシリーズみたいにオリジナルキャラとしてのコミック付けてくれて「違いますけど?」ってポーズを取ってくれた方が個人的には好きなのよなあ。

パッケージ裏に隠されたスペックチャートまであんの!ご丁寧に読み取り用のシークレットフィルム迄同梱されちゃってるからね……一応キャラ説明は別人のテイなんですが、簡略的すぎて名前を差替えただけという風ではある。著作権に違反してしまうところは上手く避けましたって感じなんですかねえ。

ところで本製品、私は今回ムーンベースさんで予約開始早々に36,580円で予約したんですが、今ムンベさんのサイト見たら44,800円に値上がりしてんの。4か月で120%以上の値上がり!円安怖い(´;ω;`)ブワッ

怖い話を続けると2020年1月に show.z store で予約した PS-14 Incursus は日本円換算で16,425円だったんだよね……これは送料抜きですが、ムーンベースさんでも20,900円だったので単純に倍以上になっちゃってるのよね。まだまだ円安続いちゃうんでしょ?玩具趣味には辛い時代やで。

オルトモード:

さて、気を取り直してオルトモードです。デザインはオリジナル玩具準拠で6輪のうち前方に4輪のタイプ(アニメでは後4輪でややクラシカルなデザインでした)。オリジナル玩具のモチーフは三菱ふそうスーパーグレードらしいですが、恐らく PS-23 Ignis も同車両をモチーフしていると思います。

オルトモードではロボットモードのパーツは殆ど隠れていますね。分割線や関節っぽいパーツの露出があるので変形トイという事は判りますが、腕やら脚やらっぽい部分が見当たらないというか。この状態でロボットモードの腕部と脚部は丸出しなのでロボットモードにオルトの意匠が沢山残っているデザインだからこそですが、Ocular Max 名義のコンバイナー玩具はどれも変形難易度とスタイリングのバランスが絶妙な良設計で触ってて楽しいんですよね。

フロントグリルは確かに国産トラックのデザイン。アニメでのデザインはクラシカルでアメリカ風なフロントグリルを持っていたので確かにオリジナル玩具準拠でデザインしていると思われます。ギャラクシーフォースのデモリッシャーに似てない?って思ってそっちを確認しに行ったんですが色味が同系統というだけでフロントグリルは全然似てませんでしたわ。

サイドミラーは取り付け基部から軟質パーツですが、私の個体は当初より若干変形していました。遊んでる分にはあんまり気にならないのでそのままにしていますが、そのうちドライヤーとかで温めてクセを治そうかとは思ってます。

リアエンドはこんな感じ。実車は存在しませんがもし存在した場合、多分この黒い部分は追突防止の為、黄色や赤の派手なストライプで塗装されている可能性があります(オリジナル玩具の各部に貼られている赤ストライプはそれが由来と思われます)。

真上と真裏。羊羹みたいな長方形ですが中身もみっちり詰まっており非常に重い。底面にもロボットモードの意匠は殆どなく上手く隠されています。

ラダー部は展開可能。ラダー自体に伸縮する機構もありますが、この状態が最も伸ばした状態なので梯子車としては失格では。タカラトミーのMPインフェルノも似たような構造でしたが、梯子の伸縮ギミックは主にロボットモードで梯子を小さくたたむための機構として割り切っているようです(MPインフェルノの方は「胴体内に梯子が完全収納される」という超ギミックがありましたがこっちはそれ程ではないです)。

リアタイヤ側車両側面にはアウトリガーがモールドされています。左右に展開はしませんがジャッキ部分が可動して接地させることは出来ます。

このアウトリガーは水色の半円筒のカバー部分がペグと爪で車体に取り付けられているんですけれども、黒い可動パーツに伸ばした時に固定されるラチェットがあり、それが結構固く、伸ばしたジャッキ部分を指で押し込もうとするとカバーパーツごと外れて吹っ飛んでいく場合があります(私の個体は左側面後ろ側のが吹っ飛んできました。カバーの爪の引っ掛かり具合にもよるので個体差はあると思いますが)。戻すときはカバー部分押さえつつジャッキ部分を慎重に押して戻した方が無難。2hc(未だ旧称呼び)のTF非正規スレで早々に破損報告来てて(しかも複数)、「脛のパチンとはめ込む系の爪が折れてた」って書き込みされていた人が居たのでもしかするとここらへんなのかもしれないですね。私の個体は幸いにも破損は無かったですがちょっと外れやすいっぽいので気を付けるに越したことないですね。

大型銃(オリジナルに準拠すれば Fireball Cannon )が2丁と放水アーム(オリジナルに準拠すれば Mechanical Arm)が2本付属します。オルトモードでは銃にアームを取り付けてから銃をラダー基部のスロットに固定することが出来ます。余剰を無くすギミックですが、今回オルトモードは滅茶苦茶リアルな外観のビークルなのでちょっと違和感ありますね。

同チームの皆さんと。スケール感的にはまあまあいい感じなのではないでしょうか。

全長は2倍以上の差があります。こうやって見たら4万もやむなし感はある……。あるけどやっぱり高い。高騰前に予約できて本当に良かった。

ロボットモード:

おっと。左右で下腕の向きが違っているのはご愛敬。モールド的には左腕の向きが正しいと思います。デザインやモールドは玩具準拠ですが塗装は肩部や膝下辺りの斜めモールド部分の警告ストライプが塗られていない(実際には違う色味のブルーが塗装されてていますが)、頭部アーマーが塗分けられてなく黒一色などの特徴からアニメ劇中のかんたん作画回を参考にしていると思われます。

https://tfwiki.net/mediawiki/images2/a/a5/Bot-episode-hotspot-guns.jpg File:Bot-episode-hotspot-guns.jpg - Transformers Wiki

脛のサイドに生えてるアウトリガーとか足首付け根の凸モールドとか、滅茶苦茶再現度が高いですね。

これはオリジナル玩具の特徴であり、アニメ設定画でも継承されているので滅茶苦茶再現度高い!って話なんですが、上腕の太さったら無いんですよ。

オルトモードのラダーは背面に背負っているのでランドセルの様になっていて、後ろから見るとラダー部が白く丸見えなんですが、ほぼ二の腕の太さと同じ厚みに収まっているので遊んでる時には全然目立ちません。

関節の渋みも丁度よく五指独立可動、親指以外は第二関節第三関節も可動するので非常に豊かな表情付けが可能です。但し足首接地部分は薄い板状のパーツで踵もそれほど張り出していないのでポージングによっては後ろにコケ易い。重量ある玩具なのでコケると破損の心配も出てくるので無茶なポーズはあんまりさせたくないですね。

リモコン摘まんでどうにかボタンを押そうとするぶきっちょな巨漢、みたいなのは出来ます。まあ偶々ミニチュアのリモコンがあっただけですけどね。

デカいし重いからあんまり動かしたくないの気持ちは正直あります。でもよく動くんですよね……

頭部ヘッドはフルマスクフェイスなのでコンボイ系とかよく言われますけどこのマスクは庇が目の上端とほぼ一緒な上に赤目って事もあってかなりの悪人顔(※個人の感想です)。イケメン系の顔って言い方もありますね。IDW スカ便軍団のスピ二スターを彷彿さすイケメン悪人顔に見えます。

パワー!二の腕が滅茶苦茶太いので結構腕の可動に制限ありそうですが肘が二重関節になって居るので良く動きます。

腕組は不可。ギリで拳同士は重なるので指ポキポキとか中国武術の抱拳礼とかはイケそうです。これは両手で杖を抱えてみた奴。

立膝はかなり厳しい。上半身もかなり重いのでバランス取って自立させるのが難儀なんですよね。これは腰前屈も使って上手いことバランス取りましたがバランスギリギリなのでちょっと触ると前側にこけそうになります。

腰前屈!という訳でスーパーヒーローランディングがイケます!これなら三点支持なので安定!首も結構上向けますのでこれは良い。

可動範囲は非常に広いんですが動的なポージングはなかなか難しいですね。これは「俺!参上!」を参考にしてみました。

動的ポーズはセンスいんだよね……歌舞伎っぽいポーズにしようとしたら阿波踊りみたいになっちゃった奴。

バランスさえとれば片足立ちもイケます。

武器は2丁の大型銃。ロボットモードが大柄なので二丁拳銃でもまあまあ映えます。

個人的にはこういう持ち方の方が好き。

偶然なのか意図された設計なのか判りませんが、パトランプの径が5mmの様で銃を二の腕の後ろにマウントできます。

放水アームも取り付けるとこんな感じ。オリジナル玩具でこんな画像があったような。

全部付け。まあデカいので自分の机の上で撮影できなくて久々に白背景出してきました。

インストラクションは全然参照してなくって Ocular Max オフィシャルの Video Manual みて変形させました。変形はまあまあ複雑ですが一回変形させたら大体覚えるのであとは何度か繰り返せば暫く忘れないと思います。個人的に一番難しかったのは足首付け根の凸を展開する手順でした。最初は何がどうなってるのか全然判らずですね……

www.youtube.com

基地モードとコンバイナーモードは次回!