変圧器たち

へんあつき-たち

トランスフォーマーレガシーユナイテッド TL-61 タスマニアキッド

アニメ本編だと大体ビーストモードで行動していてそのビーストモードの顔が大変に怖い。タスマニアキッドの作中での立ち位置は G1 のビーに相当する若手ポジションだと思うのでもうちょっとかわいい見た目にしてくれたらよかったのにね、と最近配信みてて思います。

今木商事先生の描く漫画版タスマニアキッドは非常に愛くるしいし、実際のタスマニアデビルはクマxネズミみたいなビジュアルだからあんなおっさん顔じゃなくてもっと可愛く出来たと思うんだが。劇中のタスマニアデビルの特徴的な尖った耳から想像するに、ビーストモードデザインした人はタスマニアデビルがどんな生物課よく知らずに語感から悪魔的な耳を備えてしまった気がするので怖い顔も「デビル」っぽさの表現という可能性があります。

パッケージに描かれているビーストモードもまったく謎のどうぶつ。どっちかって言うとなんか知らんけど害獣感ある恐怖生物の趣ですよね。タスマニアデビルのタの字も無い。なんというかイタチとかクズリとかそういう凶暴動物感がありますね。

実際のタスマニアデビル有袋類フクロネコ科で、別名がフクロアナグマという色々属性が混じった感じで見た目は冴えないネズミ(ちょっとクマっぽい)って感じなのでデビル感無いじゃん?なんでそんな名前なんだろう?……あー成程(検索中)、なるほど、鳴き声が気持っち悪くて藪の中から聞こえる不気味なうなり声が「悪魔が潜んでる!」的に想っちゃったんだって!そりゃ見た目に出ないわ。

ビーストモード:

パッケージイラストが玩具のビーストモードデザインから起こしているんだろうというのは判りますが、イラストの方はちょっとデビル感多めに持ってしまった感があります。

ビーストモードの頭部がロボットモードの足首を構成するパーツ移動な辺りはオリジナルである98年版玩具を踏襲した変形パターンですが、ロボットモードの腕がビーストモードの後脚になるギミックが増えており、Core Class ですがオリジナル(Basic Class)よりも凝った変形になって居ます。

頭頂部の「蓋」に隙間ができやすい個体が多いようです(Twitter(旧称)でそんな書き込みを見た気がします)。私の個体も左側の隙間がやや目立ちます。この辺りはパーツ精度や可動部の遊びなどの兼ね合いなので仕方ない。射出後のプラのヒケとかが影響している可能性もあるからね。

ビーストモードは98年版がかなりの架空どうぶつだったのに対して現実のタスマニアデビルに寄せてきたのかな?という造形ですが、ちょっとバランス違う気がするし、ロボットモードや劇中のビーストモードの体色を再現するとタスマニアデビルに見えるようにするのは無理なのでは?

タスマニアデビル感は無いんですがどうぶつとしてデフォルメ感を消す為に頭部を頭部を小さめに造形したんだと思いますが、その結果ロボットモードの胸部がダミーとなってしまったんだと思うと、98年版同様にデフォルメ謎どうぶつでも良かったんじゃないのかなあ、と思います。あれはあれでアニメ劇中のビーストモードに割と似ていたと思いますし。

尻尾は98年版玩具でも劇中でも黒っぽいカラーの筈ですが、本玩具では胴体部分と同じ茶の成型色で未塗装となって居ます。銃身部分が取り付けピンも兼ねているのでそこだけ塗装って訳にもいかないと思うし、尻尾はロボットモードの肩や太ももと同じ濃い灰色の成型色で良かったんじゃないの?と思うんだけど、どうして胴体と同じ成型色にしてしまったんだろう?

ビーストモードでも可動可能な関節はありますがポージングに使える気がしないので顎以外は無可動と考えた方がよさそうです。

ビーストモードの頭部は変形の都合上蓋の様な構造になっておりパカパカ開閉可能です。開けるとゾイドコクピットっぽく見えなくもない……気がします。

変形はビーストウォーズ Basic Class 玩具でお馴染みの動物のひらき変形。Twitter(旧称)で敷物に見立ててた人が居ましたっけね。

98年版とのビーストモード比較。私はビーストモードの造形は断然98年版の方がすきですね。

劇中では移動シーン以外、ビーストモードでも殆ど直立してた印象ありますが、どっちの玩具もビーストモードで直立は苦手。

トランスフォーム:

変形パターンは概ねこう。脚部は胴体内に収納されて前方に配置されます。膝の部分にジョイントがあり正位置にロックされます。

あとはビースト後肢の尻の付け根にもロックピンがあり正位置にロックされます。タカラトミーの設計担当は國弘高史さんのようです。ビースト玩具はふわっとした変形になりやすいんですが、要所にロックピン設けることでカッチリ変形できるよう配慮されていて流石だなって思いました。

ロボットモード:

ロボットモードはもう劇中そっくり。ああそうか、ビーストの頭部小さくしたのはこっちのスタイルの為か。毎回書いてる気がするけど最近のTF玩具の傾向としてロボットモードのスタイル優先な方針があるように思いますが、その方針があるなら正にその通りの設計。文句なしじゃないかしら。

尻尾は尻尾のままロボットモードで居ることは可能ですがほぼ足の長さと同じなのでポージングの邪魔になる為、取り外すことになると思います。

片足立ちの際に支えとして使うのはアリかな?足底の形状が非常に幅が狭い為支えなしの片足立ちはほぼ無理なので使い道はあるかも。

という訳で尻尾はトボットモード時は武器として腕に装着することになります。掌が 平手なので手持ちが出来ず下腕のジョイントに固定する方式なのは98年版玩具と一緒ですが今回は甲側にマウントがあるのでまあまあ自然な感じにはなりました。あとは武器の色だよなー。

スタイルもさることながらフェイスも劇中デザイン過ぎる。真っ黒で画像だとモールドが判りにくいですが頬に入れられた左右二本づつのラインもモールドされています。非常にヒロイックなイケメン。ちょっとメタルダーを彷彿さすルックスなので東映で主役張れる顔だと思います!

可動については腕側は肩部が側に干渉しますが概ね自由度高く、立膝、スーパーヒーローランディングも可能。

銃は上腕取り付け式なのでこんな感じ。

掌に3mm穴があるので SS BBM ランブルの武器を手持ちさせることが出来ます。3mmジョイント備えた武器なら接続は可能ですが、向きが独特なので持たせることが出来る武器は限られると思います。

ただまあこの武器がロボットモードで装備していない時にどこかに吊るしておくことが出来ないのが残念ですね。上の画像ではガワと肩の隙間に無理やり突っ込んで背負わしている風にしていますが、背中側に5mm穴設けて欲しかった。

平手なのでポージング表現力高め。握り手だと難しいポーズとかやらせたくなっちゃいますね。

こういうのとかも。

オリジナルの人と2ショットも。比べると「オリジナルの方こんなに劇中に似てなかったっけ??」ってなるな。しかしそれぞれ異なる魅力があるのでこれはどっちも好き(´^ω^`)

追記:

ハスブロのデザイナー Evan “naveskoorb” Brooks 氏の Instagram に掲載されたビーストモードのコンセプトデザインをみると劇中の特徴的な悪魔的な耳を持ったタスマニアデビルっぽいデザインだったようなので実際の玩具のビーストモードデザインは小サイズ玩具故の制約等で変形を仕込んだ結果の様な気がします。この玩具のビーストモードが貧相に見えてしまう最大のポイントは細い後脚なんですが、これはロボットモードの腕になる為ボリュームを減らすしかなく、恐らくコスト的制約でロボットモード手首はボールジョイントにするしかなかった故に、(哺乳類なのに膝が逆関節になってしまう為)ビーストモードの後脚の可動を殺す必要があってほぼ固定にした、というロジックが見えてきました。なるほどなー。

news.tfw2005.com

https://news.tfw2005.com/wp-content/uploads/sites/10/2024/04/Legacy-Core-Class-Behind-The-Scenes-06.jpg

https://news.tfw2005.com/wp-content/uploads/sites/10/2024/04/Legacy-Core-Class-Behind-The-Scenes-07.jpg

※おおもとの Instagram ではタスマニアキッドの画像を見つけられなかったので TFW2005 の記事から引用。