変圧器たち

へんあつき-たち

トランスフォーマー スタジオシリーズ SS-123 モホーク

モヒカン蛙ことモホークが遂に公式から発売です。これまで非正規からは2種1発売されていましたが、トランスフォーマー 最後の騎士王(TLK)公開当時には発売されておらず、本作では他にも劇中登場してるのに発売されなかったキャラクターが多数居て TF 人気の陰りを感じた覚えがあります。1作目の勢いだったら「ヒトラーを殺した時計」も発売されてたかも知らんぞ。せめてブルドッグ(alt: MarkIV 戦車)は公式から発売して欲しいし、そのためのスタジオシリーズなのでは?という気がするので是非計画して欲しいんだけど、スタジオシリーズだと(ざっくりとした)スケール合わせがあるから最低でも Voyager Class で出さないと駄目なのか。非正規品としては Toyworld から発売されていた TW-FS01 がありますけど、変形玩具としては良い出来らしいですが劇中の姿に対してやや貧相なロボットモードなのがなあ……(という事で購入してません)。

閑話休題。首がもげるギミックがあるのに窓あり窓なしパッケージなのちょっと怖い気がします。頭部はナイロンタイで固定されてなかった気がするんだよなあ。ハスブロ版の製品名は「DECEPTICON MOHAWK」。ネイティブアメリカンには由来しているように見えないデザインなのでこのネーミングはヘアスタイル(ヘアスタイル?)に由来しているんと思うんですが、アメリカ英語ではモヒカン刈りの事を「モホーク刈り(Mohawk hairstyle)」って言うのが一般的なんだって!へー。

オルトモード:

オルトモードは Confederate Motorcycles P51 Combat Fighter です。一見非常に SF 的(スチームパンク的?)なデザインですけど、ガーターフォーク、Vツインエンジン、リジッドっぽい尻下がりなフレーム形状など、アメリカンバイクの系譜なんですよね。

screenonline.jp

この記事によると61台生産された特別モデルだったようです。排気量132 立方インチ (2163 cc)という日本の感覚からすると二度見するような糞デカエンジン搭載していますが、ハーレーダビッドソン CVO(1977 cc)トライアンフの ROCKET 3 STORM (2458 cc)とか大型バイクとしてはまあまあ到達しているレベルなので吃驚するほどではない(するけど)。市販されたバイクとしては10台しか販売されてませんがダッジ トマホークが6100 cc という気違いレベルも存在します。ガーディアン風玩具の TFC Toys Prometheus の TFC-02 Warning Line がこれをモチーフにしてましたっけねえ。

関係ないけど P51 Combat Fighter って 二次大戦で活躍した戦闘機の P51 ムスタングから名前を取っているみたいで、日本で言ったら最新バイクに「ゼロファイター」ってネーミングしちゃう的な厨二病的痛さを感じてしまいますが、まあ日本には童夢-零ってスーパーカーがあったからな……元ネタとなったP51 ムスタングロールスロイスのマーリンエンジンを搭載していますが、この「マーリン」は綴りからして恐らくアーサー王伝説の魔術師から取ったネーミングだと思うので、おっちょっと最後の騎士王に繋がってきたんじゃないの?桶屋が儲かるみたいな話だし、ベーコン数みたいなこじつけではありますが。

閑話休題(2回目)。さて、本オルトモードはライセンスを取ってないらしく一部でデザインが変わっています。小サイズ故の物理的な制約ってとこも多分に多いんですが、そうはいってもヘッドライトが縦目二灯になっているのは明らかな意匠変更でしょう。

あとこれはなんでこうなってしまったのか判らないんですが、フロントのブレーキキャリパー位置が異なっており(本来は進行方向に対して後ろ側に付いてる)しかもちゃんと赤塗装されているので非常に目立つ。シングルシートの直下にロボットモードの足首がモールドされている為フレームのラインが繋がって見えないのがちょっと残念ですが、ここも本来はリアタイヤとほぼ一体化して目立たないリアフェンダーのデザインをシート直下にフェンダーがあるデザインに変更したのかもしれないですね。そうしてみるとコストやサイズの制約でデザインが変わってしまったというよりも意図的に意匠を変更してこの形状になっちゃってんだな、と思いました。まあ細部はスケール制限で再現できてなかったり、逆にそのサイズ故に誤魔化せてたりってとこがあるので、サイズに合わせた上手な設計だなと思います。タカラトミー側のデザイナーは山田康記さんとのことインタビューによると2019年入社らしいので今年5年目、レジェンド揃いのタカトミTF設計部門に於いてはまだまだ若手と思いますが今後の設計も期待しています。

オルトモードの全体的なデザインとしては腕の処理が車両の左右に取り付ける式なので肩幅詰めてるとしても幅を取ってしまうのが難かな?とフィギュアを跨らせた時にはちょっと思いましたが、案外目立たないですね。

この角度から見るとサイドバッグに見えなくもない。

試しに腕を取り去ってみたところ、確かにすっきりするけど後方から見た時にちょっと物足りない感じがするので腕はここにあった方が良いねと結論しました。

同時に発売された SS Core Class BBM Concept ランブルがなかなかのジャストサイズ。自立させるのがちょっと難しいですが車両右側面に取り付けるナイフをスタンドにしてバランス取ってます。

でも降車するとちょっとバイクのサイズが小さい感じしちゃうんだよなあ。

同じく山田さん設計の SS Core Class BBM アーシーと比較するとオルトモードでは 50cc バイクみたいに見えますね。

オルトモードのサイズは SS Core Class BBM ラヴィッジと大体同じくらいかな。

ロボットモード:

ロボットモードになると膨張するタイプの変形。劇中だともっと細いんですが、Core Class なので関節の仕込み的にもタカラトミーの TF フォーマットではこれが限界だと思います。手首は 3mm 穴。最近の TF 玩具は武器使いまわし遊びを考慮しての事だと思うんだけど、Deluxe Class でも拳に 5mm 穴開けてきちゃってデザインを損なってるのが多い(最近のだと SS RotB ナイトバードとか)ので、Core Class で 3mm 穴良いならデザインに応じて変えて欲しいですね。

今回は閑話が多い……膝関節はデザイン上は二重関節になっていますが上側はダミーとなっています。ロボットモードだとつま先の形状がね……多分オルトモードのリアフェンダー風デザイン優先しての事なんでしょうけど、特徴的な鍵爪風に見えないのがちょっと残念。それ以外はもう素晴らしいディティール、スタイルだと思います。

後ろ姿。サイズ的、コスト的な制約も当然あるんだけどロボットモード時のタイヤの処理がやや雑と言えば雑。特に後輪側(左腕の後ろ)はアームの位置も背中に近いので腕の動きにちょっと干渉しちゃう。ここはサードパーティの Deluxe Class 相当の玩具でも差し替えにしてしまう程難易度高い設計なんだと思うんですが、劇中デザインでは左右の肩からタイヤが生えてきちゃってるのでもうどうしようもないのでは?いつか MPM で発売出来た暁には劇中に近い肩部表現に挑戦して欲しいですね。武器のナイフを尻に取り付けられるのはすき。

頭部ヘッドのモヒカンは抜きの都合、強度の都合、安全性の都合のどれかまたは複合的な要因で(だと思うんですが実際どうですかね……)ひとつながりになってしまっていて魚の背びれみたいになっています。その為ちょっとオコゼルゲ(@超人バロム1) に見えなくもない。ベイバースの TF はウィーリーとかキッチンボットとかの小型の奴には人間的モチーフの顔が用いられること多いですけど、3m 超えるサイズの人間体形 TF ではちょっと珍しいのでは。

www.tfw2005.com

切り離されてないから、という理由もあると思うんですがモヒカンが無色彩なのでちょっと劇中と異なる印象になっているのは残念。造形的には結構劇中に似てるんですけどね……私の Twitter (旧称)タイムラインには早速切り離してる人がいらしたので劇中そっくり造形+塗装カスタムが出てくるのも時間の問題と思います。

頭部は 5mm ジョイントで接続されており取り外し可能。劇中の断末魔再現ギミックですが、今回のモホークを予約する決め手になったのこのギミックだもんね(´^ω^`)これを盛り込もうって発想したの本当に素晴らしいと思います。断末魔って書いたけどこの人胴体爆発して沸騰だ頭部だけのこの状態で喋ったりしているので TF1 フレンジーみたいに頭部だけからも再生可能な不死身系スパークの持ち主かも知れないので、続編でこの後のサバイバルを見せて欲しかった気はします。あと口が開閉可能。やられキャラに合ったら嬉しいギミック全部入っとるやないかい!

かつてないほど簡単に頭部すげ替え可能なので ThirdParty から劇中そっくり頭部アドオンとか出る可能性はありそう。

ブロッケン伯爵ぅ~

可動はまあまあ優秀なんですが踵が全くないタイプの足首、爪先を上に上げる方向にはあまり可動範囲が無い上に、個体差なのか知らないんですが右ひざ関節側にだけクリックがあるという謎な仕様(もしかすると左側のクリックが死んでいるのかもしれないですが)なのでちょっと立たせづらい。

なので正当な格好良い立ち姿は苦手で、シャブ中のチンピラが刃物振り回してるみたいな姿勢が滅茶苦茶得意。キャラ的にあってる気もするんですけど口は悪いけど陽気で気さくなキャラっぽい気もするのでこれは俺バースのチンピラモホークちゃんという事にします。

脚部が細いのが功奏して深く曲げることが出来る為、立膝は容易い。んですが、この姿勢でも結構バランス取るのは大変でした。

エスト回転も無いし、腕の長さは標準的にも関わらず、太腿を股関節付け根で深く曲げることが出来るのでスーパーヒーローランディングはイケます。これは良玩具。

膝を抱えて体育座りもイケますがこの状態でも後ろにコケ易くこれは壁にもたれさせて誤魔化しています。「うわぁぁぁ!来るなー!」つって怪異を刃物で威嚇してるみたいなポーズですね(´^ω^`)

これが上手いことやって後ろにコケ無くなった体育座り。マウスオブマッドネスで完全に狂ってしまったサム=ニールみたいですね。

どうにか安定して体育座りさせたいという謎の欲求の果て、たどり着いたのはタイヤを支えに使う方法でした。肩回りすっきりしちゃって完全に呆けてる人になっちゃったのはちょっと失敗。

Core Class で背比べ画像撮影したらなんか家族写真みたいになっちゃった……オルトモードではアーシーの方が断然デカかったんですがロボットモードではほぼ同身長。そしてやっぱりコンセプトランブルのちびっこいこと!

製品台紙は背景画像のタイプですが、形状的にはもう屏風にすらならない感じですね。自立不可。風景はケイドのジャンクヤードだと思います。

今回劇中スタイル確認で最後の騎士王見直したんだけど、いやまあ脚本はなかなか酷いんだけどアレはアレで滅茶滅茶燃えるヒーロー映画なので TF 好きとしてはアリ過ぎる作品です。それ故に未発売の劇中登場キャラ全部出してほしいよねとか思うわ。なんならロボットモードを披露しなかった 全翼機(多分 YB-35)とかアンフィオン級潜水艦とかもロボットモードでっち上げて出して頂戴。


  1. TransCraft MXG-01 Mahican と Dr.Wu & Mechanic Studio MC01 Mozart。