変圧器たち

へんあつき-たち

Transformers: Mutant Beast Wars Razor Claw

遂に購入してしまったミュータントビースト!開封済だったけど高い買い物だったわー。ミュータントビースト(Mutant Beast Wars)のラインでは全部で4種類の Deluxe Class 商品が発売されていますが、そのうち Soundwave に関しては開封品で破損してない奴は恐らく存在しないだろうし、未開封品買ったとしても開封できないだろうから諦めるとして、 あと2体を揃えることが果たしてできるのか……

さて、レーザークロウと言えばスペース区切りの無いひとつながりの単語の Razorclaw として、G1 ではプレダキングの真ん中の人としてお馴染みのライオンに変形する人が有名ですね。ビーストウォーズでは蟹ちゃんのレーザークローと メタルス2タイガーファルコンのリカラーで Transformers: Universe で発売されたフューザー戦士が有名ですが、今回の彼は 「Razor Claw」と2ワードで構成された名前をとなっています。

開封品の中古品をヤフオクで競り落としたんですがパッケージは結構程度悪かったです(これはちゃんと告知されていたので納得ずくですよ!)。購入時は殆どもげそうな状態ではありましたがブリスターの一部は台紙に接着されたままだったんですが角が破れてたりして状態はまあまあ悪かったです。しかし本体はほぼ新品同様で、あんまり飾ったりしないで直ぐにブリスターに戻して保管されてたと思われる程度の良さでした。

ミュータントビーストはロボットモードを持たず、2つのビーストモードを持つ突然変異体ですが、このレーザークロウは台紙の説明によると「Raptor/Wolverine」と書かれており、最初にラプターが来るのでこっちがメインかな?とも思うのですがキャラクターイラストはウルバリン(クズリ)が描かれているので、ビーストモード:ラプター/ロボットモード(相当):ウルバリンって事なのかもしれません。

ビーストモード(ラプター):

特徴的な足の親指の恐ろしい爪や前腕等、映画ジュラシックパークで大人気となったヴェロキラプトルがモデルになっていると思われる恐竜です。

左足太腿部に Mutant のインシグニアがシルバーメッキで刻印されています。

頭部はロバみたいな丸い鼻面やデカいサメの様な歯のせいで若干間抜け面に見えなくもないです。

下顎は開閉可能。この角度だとなかなかどうして男前のラプトルに見えますね。

ミュータントビーストとしては不要な機能ですが、この玩具は元々アニモーフの敵キャラとして設計されたものなので、頭部のカバーを起こすとアニモーフの敵エイリアンの頭部が現れます。触角の先がラプトルの両目になっているのが芸細で良いですね。

指が地面に付く位前傾姿勢取らせた方がヴェロキラプトル感出るような気がします。

可動については一応各部関節が可動しますが、そんなに変わり映えのするポーズが取れる訳ではないですね。首の付け根に変形用の関節があり、そこを使う事で遠吠えしてるような姿勢をとる事は出来ますが。

状態起こしたり、股開いたりは出来ますが、ラプトルっぽい姿勢から遠のくばかりなのでなかなか難しいですね。可動部分として特筆はラプトル時の足の親指のパーツで、これが上下に可動するので少し上向きに動かしてラプトルっぽい爪を表現することが出来ます。

ラプトルモードの背中がくぼんでるんですが、これはウルバリンモードの時にラプトルの首を畳む際の後頭部を収納するために設計されているものです。

ロボットモードだ!ラプトルの首を畳み切った時に現れる関節の篏合部分がシミュラクラ現象で顔に見えなくもないのででっち上げたモード。でもそう思ったら腹にも顔が見えてくるじゃんか!

こっちの方が可愛いかも。私にはノースリーブ着た妖精みたいに見えます。

ビーストモード(ウルヴァリン):

台紙のポーズを再現してみようとしたけどもう色からして全然違うし、頭部形状も正面から見たらなんだか全然判らんですね。このモードはウルバリン(クズリ:屈狸)という事ですが、さっぱり似てない。タスマニアキッドのタスマニアデビル以上に似てないかも知れん。

小さな耳、大きな足、辺りは特徴をとらえてると言えるかもしれないですが、前脚だけこんなにデカい訳でもなく。イタチ科の非常に凶暴な生物として知られていて、比較的小さな体躯(体長65 - 105センチメートル:wikipediaより)ですが、ヒグマなどの大型の猛獣にもひるまず襲いかかるとか言われてます。X-men のウルバリンがオリジンでは身長 160cm しかない設定なのはここからきているようです。実写映画で演じたヒューは 190cm 近い巨体なので前評判では非常に不評でしたっけね。

非常に強大な前脚と、貧弱な後脚で独特のバランスですが、不思議と魅力的な造形でとても面白い。変形のアイディアとしてラプトルの後脚をクズリの前脚に持ってくるという発想をよく纏め上げたなと感心してしまいますが、設計はレジェンド江島多規男さんとのことです

へちまみたいな独特の形状の尻尾も特徴的。実在のクズリの尻尾は全然再現してないんですが。尻尾パーツ部分は基本的にラプトルモードと同じパーツですが、この先端部分は 180° 回転して少し哺乳類っぽい尻尾に変換されています。又ラプトル時の長く太い尻尾の大半はクズリの腹部として配置されています。

頭部はこんな感じ。口は少しですが開閉可能。体毛の流れの彫刻はかなり美しいですね。肩(ラプトルの太腿)部分は共用なので爬虫類の皮膚表現なモールドですがそれ程違和感ありません。

この型部分の関節は真横に広げることが可能です。また肩基部には変形は不要な回転軸があります。

肩基部の回転軸で回転させて肩部の裏表をひっくり返すと、裏側には体毛の流れの様なモールドがある為、当初は肩部分をひっくり返す変形を想定していたのかもしれません。但しそうすると手首がひっくり返ったままなので手首のところにも回転軸が備わる予定だったのかな?と想像。あるいは上下逆で尻尾と頭部の位置が入れ替わっていたとかかも知れません。

追記:

違うわ!多分こういう事だわ!!ここの肩のパーツ「だけ」回転さすんだわ!!そうしたらここもちゃんと毛並み再現側が表側になるんだ!流石江島さん、無駄な関節なんてなかったんや!

後脚もちょっと謎で、本乳類として本来曲がる方向にはこれが目一杯しか曲がらないのに、逆方向だと 90° 近く曲がるんですよね。これは単に左右のパーツの取り付けミス的なものなのかも知れないですが。

恐ろしい前腕!非常に不思議な前腕ですが、アフターマンとかに出てきそうな進化した哺乳類に見えなくもない。

爪は外側の物がボールジョイント接続で外向きに可動、中央の二爪は軸接続で上下可動、内側の爪もボールジョイントで接続されていますが、殆ど回転軸として上下可動します。

謎モード。さっきの頭と尻尾を入れ替えたら、というのはこういう感じを想定しています。尻尾に関節足して前に折れるようにしたらカンガルー的動物の頭部に見立てられそうかなー?という想像ですね。今から24年前の玩具ですがセンスオブワンダーにあふれた素晴らしい変形トイでした。あと二つ、手に入るかな……