変圧器たち

へんあつき-たち

Transformsers: Animated Waspinator (2009)

本作も Alex Kubalsky 氏の設計ですがちょっと設計倒れなトコある感じなので「アイディアは買う」みたいな広い心持が必要かもしれません。兎に角ね、ボールジョイントの受けが全部緩いの!すーぐポロリしちゃうし。翅にパタパタギミックがあるんですが、常時閉じ状態、レバー操作で開く動作なので普通に飾ってる時は閉じちゃってるのもちょっと残念なポイント。閉状態だとちょっと見栄えが悪いので、開状態ロックとかあればよかったけどまあ贅沢な希望ですよ。

アニメイテッドアーシーのレビューでもちょっと書いたけど、モチーフの一つには多分「ザ・フライ」が入っていて、ワスプとハチがテレポッド装置そっくりのトランスワープチャンバーで融合して怪物化したのがワスピネイターなので、センチネルプライム辺りの認識ではブランドル=フライ的なフリーキーな怪物に見えてるんだと思います。我々から見たらどっちもそう変わりはないんですが。

ービーストモード:

脚部、特に前二対はビーストモードで特にロックも無く適正位置が非常に判りづらいです。その上前二対側の肩部、肘部の関節が結構緩いので、ビーストモードではなかなかいい感じに立たせることが出来ません。あとは、最初の方でも書いた通りパタパタギミックの影響で翅が閉じたままになっているのでちょっと格好良く見えない。

蜂ヘッドは劇中デザインから大きくアレンジされています。ロボットモードの胸部になった時を優先しているんだと思いますが大顎がかなり図案化されているように思います。又触角は玩具的アレンジでロボットモード頭部の触角と共用する設計となって居るのでビーストモードとしては非常に短く、この2点でやや蜂感を損なっています。

肢の関節をあんまり曲げなければそこそこ保持力もあるのでどっちかって言うと「クトゥルフ神話図説」に掲載されてた「ユゴスよりのもの」のイラストみたいに肢伸ばした感じの方が似合うかもしれないです。あと、この画像では TF 梱包材でお馴染み透明輪ゴム使って翅を開いた状態で撮影しています。

蜂の腹は上下に可動します。セクシーポーズから攻撃姿勢迄対応可能。ビーストモードではかなりポージング自由度高い方だと思います。

ビーストモードの姿は劇中でも結構作画が変わっているので似てるも似てないも無いんですが、劇中ではもっと腹部がデカくデフォルメされていたようです。

生みの親……というかマッドサイエンティストと彼女に騙されて怪物にされてしまった人だよね。ビーストモード同士だとワスピネーターの方が大柄に見えます。

オリジナルのデラックスクラス アニメイテッドバンブルビーは非常にデカいので対比として全然相応しくなかったですが、レガシー版アニメイテッドビーとの対比はギリ行ける位になっているのでは。とは言え劇中のワスピネーターはセンチネルが見上げる程大柄なキャラでしたが。

トランスフォーム:

ロボットモードでは蜂の前二対の肢が合わさって両腕を構成するのでその分(という訳かどうかは不明ですが)ロボットモードで3対目の肢として非常に小さい腕が出現するんですが、その腕がビーストモードではこのような形状で収納されているのがなんだかちょっとすごく好き。ビーストモードの時にこの小さな腕がキッチリ収まるようにボールジョイントが収まる窪みが設けられているのもとても良いですね。

蜂男!まあ蜂ヘッドを胸部定位置に格納していないだけなんですが怪人感あって良いかも。

ロボットモード:

冒頭で『「アイディアは買う」みたいな広い心持が必要かもしれません。』とか書いたけど、ありゃ嘘でした。嫌改めて触ってみたらかなりの傑作感というか。もうビーストモードの途中からずーっと透明輪ゴムで翅開きポジション固定にしてるんですけど、その効果もあり、又緩めのボールジョイントを水性ニス的なもので渋み調整したりもして。そうやって調整しつつ、設計の意味を考えながらその全体像を味わってたらですね、ビーストモードの時の3対の肢の配置とかが非常に計算された設計だったり、玩具的アレンジと変形のアイディアも非常に面白みを発見出来たりと、これは私にとってはじわじわと良さが判ってくるタイプの玩具!

ロボットモードでは初の前2対の肢が合体してロボットモードの両腕を構成するので手足4本になってしまうところを、脇の下辺りから生えてくる小さな痕跡のような腕を追加することで「ロボットモードでも6本足」を実現しているのも素晴らしいと思います(これは元デザインからしてそういうデザインですが)。この小さな腕はもともとはアニメイテッドロックダウンの初期デザインに存在した特徴ですが、決定稿では怪物感を減ずるためにオミットされた奴を、Derrick J. Wyatt 氏はとても気に入っていたのでワスピネーターのデザインで復活させたものとのこと(ロックダウンの初期デザインはこちら)。


Wasp (TFA) | Teletraan I: The Transformers Wiki | Fandom

無理無理無理無理。流石にこのキャラデザインのまま変形ロボットは無理。ただまあ上手いこと変形玩具にアレンジしていると思います。

なかなか複雑な形状の顎部ですが、劇中では口吻部分は左右に開き、その中にギザ歯の口が隠れているという設定です。ワスプの口カバー的なデザインを踏襲してるのかな。

触覚は別パーツで軟質パーツです。

オプティックは集光ギミック付き。瞳に心電図みたいなモールドが入ってますがこれは玩具オリジナルですね。

可動はアニメイテッド標準。脚部の可動は微妙ですが腕部はかなりポージングに貢献します。

蜂の腹部はロボットモードでも上下に可動します。

膝は全然曲がらない。これが目一杯ですね。しかしその素晴らしい造形と変形を愛でる玩具なので出来る可動範囲でええ感じのポーズを模索するんだよ!

ええ感じとは……私のセンスは兎も角、肩部はかなり柔軟に動きますよ。

レガシーユナイテッド版アニメイテッドビーと。並ぶとワスピネーターの方がデカくていい感じですが、劇中よりだいぶ華奢な印象なので絡ませるとそれほどサイズ感感じなくなっちゃうんですよね。Voyager で欲しい。キャラ知名度考えたら無理だろうけど当時の TF 玩具はそういうのあんまり考えなしでレック=ガーとかも Voyager で出したからイケたのでは?でもレック=ガーはゲストとは言え数話に渡って登場してたからな……

身長差を誤魔化そうとしたら寛一お宮みたいになってしましましたが、普通に並べるとロボットモードではブラックアラクニアの方がデカいんですよね。これはいけない。アニメイテッド専門の非正規メーカーとか出てきてくんねえかなー。ダートボスの非正規も滅茶苦茶期待してたけどポシャってたから無理か(´・ω・`)

翅を開いてなかったらこんな感じ。ね?ダサいでしょ?という画像にしたかったけど思ったより開いてる時と閉じてる時の差が判らない絵になってしまって愕然としています。

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そんなわけなので翅パタギミックを動画にしてみました。昨今のおもちゃ手持ち画像ネタみたいになってしまいましたが、これは仕方ないだろ!