変圧器たち

へんあつき-たち

TFEVO TE-01 Hot Fire

さて、序に彼も記事にしておこうか知らん。彼とは私が新興のThirdParty の第一作を疑うようになった発端の一品。革新的かつ挑戦的でありながら経験値の無さから色々残念な製品となってしまったコイツ。結局 TFEVO 自体はこの1台だけで消えてしまったのでよっぽど不評だったのか、非正規TFに懲りてしまったんだろうと思います。

とはいえよ、しかし非常に優れた部分もあるので一概に糞とも言えないのがこのプロダクトの面白いところ。出来が悪いからポイー!とはならない愛着があるのです。

オルトモードはランボルギーニ センテナリオ、の筈なんだけど、全体的なシルエットはランボルギーニ感がない。なんというか全体的に太ましく丸っこい感じ?引き締まってシュッとしたセンテナリオではなく。なんかに似てるんだけどパッと浮かんでこないのは加齢の悲しさか。

側面の陰影あるエクステリアの凹凸なんかは結構再現してると思うんだけど全体のシルエットが違う。ただしまあカーデザインとしてこれはこれでアリな気がする。

ドアミラーが別パーツで、これは取り付けていないので、そういうところでも塊感醸しちゃってるのかもしれないんですが。このドアミラーも取り付けたところでポロリし易くてストレス溜まるだけだったりします。

リア側のいかんともしがたい隙間。位置合わせのピンはあるんですがなんというかロックは出来ない。その為パーツ間のテンションでこうやって隙間が空いてしまう。

ロボットモードの下半身を畳んでオルトモードの車体後部にするのが本当に難しくて、1年位全然変形させれなくて、私史上初めて変形を諦めた変形玩具になりかけたんですが、その後動画や非正規スレッドでのアドバイスを参考にしてどうにか変形させることが出来るようになったんですが、オルトモードにして初めてリアウィング欠品に気付いたんですよね(´・ω・`)

その時には既に購入から1年以上経過していたので今更ショップに交換要求する訳にもいかず欠品のままです。

他の人のレビューとか見ててもリア周辺はこの位隙間開いてたりするのでこれはもう構造的なものなんだと思います。

DX9 LA HIRE と比較すると車両デザインは全然別物ってはっきりわかりますね。 ヘッドライトのガラスも別パーツだった筈ですが、固定方法がガラスのど真ん中にピンがあるという方式なので、ヘッドライトに瞳の様な丸いハイライトが入ってしまってオメーはカーズに登場するキャラかよ、って感じの「表情」が生まれてしまっているのもメーカーとしての経験値の少なさでしょうかね。

しかしロボットモードの、特に上半身の造形は何よりも素晴らしい。頭部形状は少しアレンジされていますが、これはこれで格好良く纏まっていると思います。胸部のボンネットの傾斜や腋のくびれ、パイプの配置などはかなり劇中の造形に近い。肩アーマーデカめなのも格好いいですね。

素立ちで画像だとここ迄触ってて怒りがわいてくるとか信じられん位良く見えるのよね。

親指はかなり特徴的で他の指に対して直角に生えてて、しかも親指含め各指は軸関節しかないのでロールが効かない。指を全部開くと「L」字型になると言ったら判るでしょうか。ただし造形は悪くないと思います。銃もその指で握れるよう工夫されていますし。 ただまあ手首、オメーは駄目だ!多分インジェクションの抜きの工夫が出来なかったんだと思いますが、回転軸にはめ込むとこが「U」字型なのでぽろぽろぽろぽろ取れんの。オメーはジブリ映画かよ!

ついでに言うと首も軸で刺さってるだけなのですぐに引っこ抜けます。他にも背中を構成するパネルが長方形のピンで差し込んでるだけだけど摩擦が足りずに抜けてくる、太もも部の装甲が後ろ側で左右のガワを接合するんだけどここも同様に長方形のピンを差し込むだけなので秒で抜ける、等。

まあ逆に言えばここらを改修できればロボットモードはまあまあの傑作になりそうなポテンシャルあんのよね。そういう意味でも本当に惜しい。

側面。欠点は多数あれど、この胸の角度は代えがたい魅力。かなり劇中に近いと思います。絶妙な傾斜、格好いいホットロッドをマンマ再現できていると思います。脇下のパイプ受けてるパーツも劇中に激似なんですよね。

背面。V12エンジンはやや怪しい造形ですが、ちゃんと造形されています。

一方上半身の再現性の高さに対して、下半身はやや息切れしたかのように貧弱な作り。まあまあ頑張ってると思うんだけどパーツ配分ちょっと間違ってる気もします。太もも部の外装になってるパーツは一部塗装されていなくて付属のシールでカラー再現する必要があるんですが、この個体はシール貼ってないので黒いままです。

外装等に使われてる黒いプラスチックは軟質パーツって訳でもないのに異様に曲げ耐性に強い奴らしく発売直前に耐久性アピール動画がアップされていましたね、そういえば。1

そういう売りを全部ひっくり返す品質なのがなあ……

頭部ヘッドは ThirdParty 製品では珍しい集光ギミックあり。こういうとこも非常に良い。やや口吻が出っ張りすぎな気もしますが、頭部のバランスも良く、塗装ちゃんとしたら劇中のイメージにもっと似るんじゃないかなと思ってます。

バランス的に足がちょっと短いので俯瞰で見た方が誤魔化し効くかな?という画像。繰り返しになるけどこの胸周りは本当に絶品だと思います。

アオりでもそんなにスタイル悪く見えないかな?よく見ると足短いなあって思うんですが。股間周りのデザインが上手いことやってて実際よりは長く見えてるかもしれません。股間部の褌パーツも劇中再現結構してますが、やや平坦なので微妙におしめ感あり。

可動は標準的。腰前屈は無いですが左右可動はあります。足首も前後左右稼働するし全体的に良く動くのですが、ポロリが多くて積極的に動的ポーズ取る気にならんのが難点。

例の「時間がゆっくりになる銃」1丁付属ですがちょっと小さすぎるかも。

股関節は幅広の褌パーツの影響で前側に上げるのに制限ありますが、角度工夫すれば立膝も出来なくもないです。

ロボットモードで LA HIRE とツーショット。正直太もも周りは LA HIRE の勝ちだ!しかしバストは断然 HOT FIRE だろ!だろ?(´;ω;`)

2018年5月 ムーンベースにて購入。11,980円