変圧器たち

へんあつき-たち

Transformers: Generations Cybertronian Megatron

似てるか似てないかって言ったら正直そんなに似てないと思うんですよね War For Cybertron デザインのメガトロンは重厚で禍々しい雰囲気の御大ですが本玩具はどっちかって言うとヒロイックな格好良さがあるんですよね。

オルトモード:

このオルトモードは多分ゲーム内のビークルにはあんまり似ていないと思います。しかしセイバートロンモードのホバータンクとしてはアリなデザインだと思います。融合カノン砲にはスプリング式のミサイル発射ギミックが内蔵されています。もう殆ど最後発じゃないですかね?スプリング式の発射装置は。なんかこれ以降は殆ど見かけてない気がします。

個人的な感覚ですが、融合カノン砲のマウント位置ちょっと前過ぎないですか?個人的には銃身が前方にオフセットされてる気がします。

この画像の融合カノン砲は固定されておらず乗っけてるだけなんですが、これ位後ろにマウントされてた方が好みかも。丁度背中パーツの中央部に融合カノン砲の後端部とぴったり一致するスリットもありますし。

車両下部のホバーが小さいので相対的に巨大ビークルに見えます。

オルトモードという風に紹介していますがこの形態はインストラクションでは「HOVER MODE」と紹介されています。

そしてホバー部分を展開してクローラーに見立てたこちらが「VEHICLE MODE」。この状態でも無限軌道部分が小さいので弩級戦車に見えますね、スケール感マジック。この型のオルトモードだとホバーよりも戦車として見立てた方が似合っている気がします。

真上から見ると後方がすぼまったスノースピーダーをひっくり返したみたいなデザインで SSGE 版とは解釈が全く異なります。全体のシルエットとしては多分 SSGE 版の方が近いんですが、しかし両横の装甲が重なったような構成はゲーム動画のイメージに近いと思います。あと融合カノン砲のデザインはこちらの方が似ている気がします。

底面。頭部は 90 度回転して顔面を隠す工夫がされています。現在なら同じ変形パターンでもこの顔を隠す為の軸はオミットされてそうなので10年前はリッチだったんだなあ、と思いました。

融合カノン砲を外すとこんな形状。融合カノン砲の後ろ半分はロボットモードの右腕上腕部が変形しているはずなので絶対こうはならんよね。

ロボットモード:
冒頭にも書きましたが非常にヒロイックなデザイン。本玩具はボディカラーが殆どオフホワイトに近い非常に明るいグレーなので悪役感が薄い。頭部デザインも猛烈に格好良くアレンジされていてシャッタードグラスなの?って疑ってしまうわ。 私が SSGE 版の WfC セイバートロニアンメガトロンをいまいち受け入れることが出来ないのはこの格好良さが圧倒的だからだと思い知らされました。見た目の格好良さは歴代 TF でもかなり上位にランクインするのではと思います。

リカラーアイテムの 米 Toys "R" Us 限定で発売された Rage Over Cybertron 3 体セットに含まれる Cybertronian Megatron は更にヒロイックなカラーリングになっており、もう殆ど正義側のキャラの様に見えます

極端に絞られたウエストと巨大な上腕部から非常にマッシブな印象を受ける超強そうボディ。SSGE 版の老人感は上腕部(特に左腕)が貧弱なあたりにも原因がありそうなので旧版のこのアレンジは大正解だと思います。下腕部は玩具独自解釈で変形したホバー部分(クローラー部分)で構成されているため左右対称のデザインになっています。

WFC Megatronwww.deviantart.com

この CG と比べると特に右腕上腕部のバランスは結構似てるんですよね。下腕の左右非対称さはオミットされていますが袖側を絞ったデザインになっていて格好良さが増しています。

融合カノン砲のバランスは CG よりも玩具版の方が格好良くなっていて、全体的に CG 側の野暮ったさがきれいさっぱり消え去って大変男前なメガトロンだと思います。

腕部の変形はこういう感じ。手首は左右に割れてそれぞれクラーラーに収納されます。また握りこぶし形状ではなく表情のついた指先の形状になっています。

背面。このインシグニアを背負った背中の格好良さよ。この型の欠点としては塞がっていない脹脛部およびデカすぎて薄すぎる踵ですが、その分非常に安定して自立してくれるのでこれはこれで悪くなかったり。

この背面は燃える! SSGE ではオプティマスも背面のインシグニアは省略されてしまっていたので仕方ないのかもしれないんですが、これを知ってるとあっちの背面は満足できないのですよ。

そしてこの顔である。人形は顔が命なんですな、やっぱり。似てるか似てないかで言ったらまあ全然ゲーム CG には似てないです。しかしこのスカルプトの格好良さはそんなのどうでも良いぜと思ってしまいます。画像では見えませんが頭頂部に濃いパープルのクリアパーツがはめ込まれており、これはオプティックの集光ギミックに繋がってるんだと思いますが、残念ながら目は赤く塗装されていて光りません。

もうただ立たせてるだけでこの格好良さなのですよ。

可動は良好ですが肩/肘の関節はちょっと癖のある動き方をします。肘関節の「下」にロール軸があるため、こういうちょっと肘曲げて指さすみたいな(アンクルサムの徴兵ポスターっぽい?)ポーズが自然に取れるのは良いんですが胴体側に腕を曲げることが出来ないのでポージングは制限されます。腕組みっぽいポーズは絶対無理。

ぼくはたまたま
この海辺に泳ぎに来て
××クラゲに
左腕を噛まれて
しまったのだ

これで目一杯腕を内側に倒した感じ。腋の可動軸の付け根に回転軸があるのでそこを使って腕全体を内側に向ける事は出来ますが、肘関節部は内側方向には全く動きません。

あと下腕は完全に左右対称のデザインなので融合カノン砲を左腕側に取り付けることも可能です。これは他のメガトロンにはなかなか出来ない芸当ではないでしょうか。

反面脚部の可動は非常に優秀なうえに、巨大な足底のお陰で多少のけぞってもこけることなく自立してくれます。

(靄が掛かった陰のある形ないものに全て)預けることはできなぁ~い♪

腰ロールも無いのに右脚を前に投げ出した片足立ちも可能です。足裏はオルトモードの天部なので赤い塗装が施されていて塗装剥げが心配ですが、一応塗装箇所はモールドの凹んだところなのでよっぽど雑な扱いしなければそう簡単に塗装剥げることは無いと思います。

SSGE メガトロンでは膝関節裏の突起のせいで膝の可動範囲が非常に狭められていましたが、こっちは変形の都合もあって 180 度の可動範囲を誇ります(´^ω^`)

当然立膝は楽勝。ウエストロールがないのでスーパーヒーローランディングはサマになりませんが指先を地面に付けるようなポーズも比較的自然にとることが出来ます。

ガッツリ腰落としても後ろに倒れないんだから。

そしてこの融合カノン砲である。この形状だと実際には右上腕部も含まれる筈なんですが形状としても完成されてるし、やっぱりこれ位のボリュームは欲しいんですよね。

SSGE メガトロンをダシに久々に引っ張り出してみたらあまりの傑作でちょっと吃驚しました。