変圧器たち

へんあつき-たち

Transformers Animated Deluxe Class Bumblebee

アレキサンダー・クバルスキー仕事!!タカトミ歴代デザイナーの中で一番好きなデザイナーかも知らん。氏のもっとも有名な仕事は Classics Mirage (国内版としては「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」のミラージュ)だと思いますが優れたデザインの多かった Classics / 変形!ヘンケイ!玩具の中でもミラージュのスタイリッシュさは特筆物だと思います。

そもそも Classics / 変形!ヘンケイ!ラインは江島さんのメガトロンも滅茶格好良いですし(新規デザインとしては現状最後の銃にディスガイズするメガトロン?)、神作 Optimus Prime /コンボイは江島さんとアレックスさんの合作(アレックス氏は排気筒が変形する銃デザインのみ説)だったりして傑作が多いですがその辺り(2006年位)から2010年位迄在籍されていたようです。

tfwiki.net

タカラトミー退社後には非正規TFメーカーの設計にも携わっており、氏が MMC(MasterMind Creation)で手掛けた玩具は ThirdParty 製品で設計者が判明している珍しいケースとなっています。

web.archive.org

そんな天才デザイナーの設計したアニメイテッドバンブルビーはなんと言ってもブレイクダンスしながら変形するというコンセプトを変形パターンに落とし込むという素ん晴らしいセンスで俺内殿堂入りTF玩具の一つであります。

トランスフォーム

Interview With Alexander Kubalsky: An Inside Look At Transformers Toy Engineering - Transformers News - TFW2005

確かこれがアレックス氏の手による初期の変形検討用スケッチだったと記憶していますが、変形パターンを検討するのにブレイクダンスしながら変形さうるとか考えます?そしてこれがまあまあ実現できる構造になって居るのが凄いんですYO!

Twitter(旧表現)で @BWREX(ナカシマスプライム) さんがこのブレイクダンス変形画像をアップロードされていたので、上記の画像はそれの真似なんですが、この変形が再現できちゃうのが凄い。各関節の可動範囲はむしろ狭い位なのに滅茶苦茶可動しそうに見えるのも凄い。

オルトモード

最近のTF玩具は武器連携遊びがメインだったり、ロボットモードでの可動、スタイリングが最優先されてオルトモードにしわ寄せが来ている気がしますが、この時期のオルトモードはエクステリアに影響出るようなジョイントは装備されておらず、自動車デザインとして非常に美しい造形となって居ます。

写真下手糞すぎてクリアパーツ部分の黄色塗装と黄色成型色部分の色味が全然異なっちゃって見えますが、目視ではここ迄酷くありません(´・ω・`)

なお、国内版は全身がゴールドで塗装されていたため、多分パーツ間の色味の差は感じられないと思います。国内版未所持なので想像ですが。

これは昼光色のライト下で撮影。実際の目視だとこれ位の色差でしょうか。

ジェットパックは劇中同様オルトモードでも取り付け可能。ロボットモードと取り付け位置が一緒なので、取り付けたままでも変形できてしまう辺りも多分意図して設計していると思います。

前述の通り外観を損ねるジョイントは極力控えられているので、ジェットパックを取り付ける穴も位置、カラーリングが工夫されていて全く目立ちません。

裏側。両手合体武器であるスティンガーが展開された状態で格納されているのがちょっと珍しいですね。これは多分ブレイクダンス変形の見栄えを意図してるんじゃないかと思います。

ロボットモード

これぞアニメイテッド体形。等身低め、細い二の腕/太腿に対してボリュームのある下腕と膝下、脚部は末広がりで非常にデカい。デリック・ワイアット氏の描くトゥーンナイズされたアニメイテッドのキャラクターはどれも非常に魅力的ですが、特にバンブルビーのこの佇まいを見てしまった時にはもう全部注文しちゃうもんね!と息巻いた覚えがあります。しかし発売当初は Animeted の国内放映もまったく決まっておらず、当然玩具も国内販売されるか不明の状況。個人輸入に頼るしかなく BBTS に wave1 を全部注文(実際にはリーダークラスメガトロンは注文しなかった筈)してしまい、ミカン箱よりデカい段ボールで届けられて私の並行輸入人生において唯一関税取られてしまった大量買いになってしまいました。

ロボットモードでは下半身は180°反転しているので、爪先に残るオルトモードの黒ラインが右側に来ていますが、本玩具では胸部がダミーパーツなのでそこの黒ラインも右側に描くことでラインの不連続を防いでいます。

アニメデザインでは脛にも黒ラインがある筈で、ロボットモードの脛はオルトモードでは車両の内側に隠れるのでここにも黒ラインあればなお良かったと思いますが、ここはコストの都合でオミットされたのかもしれません。

また両腕に内蔵されているスティンガーは折り畳まれた状態で完全に収納することが出来ず、先端が下腕からはみ出した状態にしかならないのですが、これは後期ロットでは改良されているようです。リカラー品のエリートガードバンブルビーや、2件後に国内販売されたタカラトミー版では改良版の金型が使われていました。

フルポーザブルですが各関節の可動範囲はまあまあ狭く、その上かなりガワが干渉するのでポージングは結構制限されます。しかしまあ体形バランスが絶妙なので適当に手足を動かせばまあまあそれっぽいポーズに見えてしまうというポージング下手糞に優しい玩具です。私の個体は結構凝関節ゆるゆるでしたがフットプリントのデカさ故又裂きになる事も少なく短時間なら片足立ちも可能です(時間たつと下がってきちゃう)。

まあ格好いいよ。太腿が黄色いのも良い!

File:TFA Black Friday Meltdown Bee.jpg - Transformers Wiki

アニメのデザイン的には背中のパーツ配置はこんな感じの方が正しいのかなあ?という気もしますがこの状態だと激しく肩パーツに干渉してしまうので、

背中が出っ張ってしまいますがやっぱりこっちの方が収まりは良いですね。

スティンガーは展開して左右組み合わせることで劇中同様の形態を再現します。

最近発売された子と(´^ω^`)

そして集光ギミック!やっぱりTFは集光だよね!最近のTFだとオミットされてる事多いですけど!

アレックスさん、今はどこで何をしているのかちょっと心配してるんですよね。私が最後に読んだ記事で氏がキエフSF映画撮りますみたいな事言ってて、割とすぐにウクライナが侵略されてるんで安否がね……無事でいてくれていつかまた氏の設計の新作変形玩具を触りたいと願っています。