変圧器たち

へんあつき-たち

トランスフォーマー スーパーリンク SD-15 ショックフリート (2004)

マイクロン三部作は全く視聴していないのでショックフリートの生い立ちも活躍も全然知らなかったんですが、マイクロン伝説から登場していたショックウェーブ(Tidal Wave)が転生した姿がこのショックフリート(Mirage)なんだそうだけど、オルトモードが「船」モチーフ以外にデザイン上の繋がりもなく、和名は兎も角英名はもう何が何だか判らん変更具合ですね。尚スーパーリンクにはレーザーウェーブ(Shockblast)という名前で G1 ショックウェーブに似た別キャラも登場するので名前の混乱は相当だったのではないでしょうか?

それにしてもですね、転生前は空母、戦艦、揚陸艇の三艦が合体する(Titan Class で玩具が発売される程の)巨体だったのが随分縮みましたね。本作も設計は江島多規男さんだそうですが、江島さんスーパーリンクで働き過ぎなのでは??デザインは Eric Siebenaler 氏だそうです。

オルトモード:

オルトモードはモーターボート的な船舶です。この角度からだと船首の形状からちょっと漁船などの民間船も見えますね。

戦隊側面のガワはロボットモードではほぼすべてがキブルとして残ってしまいます。畳んで小さくする工夫が無い、というか逆にオルトモードの見た目を優先してガワをヒンジで折り畳む機構を導入しなかったのではないかと思います。そのおかげで表面に妙なヒンジの出っ張りなど無くスマートな見た目を実現しています。

操縦席のサイズからせいぜいが二人乗りの小型ボートサイズにしか見えず、しかもその操縦席位置が船体のかなり後方に配置されているので特攻艇に見えちゃうんだよなあ。ミサイル四基搭載しているので自爆兵器ではなく、一撃離脱型の攻撃なのかもしれないんだけど、近代海戦でそんなの有効?

正面。オレンジ色のデッキ部分は音声ユニットも内蔵されているのでロボットモードでは後ろに背負う事になります。ここにハイパーモード用のギミックも内蔵されています。音声スイッチはギミック発動用スイッチと共通で、ミサイルユニットが畳まれている状態と起き上がった状態で異なる音が鳴ります。今回はちゃんと電池取り外して仕舞ってたので当時の自分を褒めてやりました(´^ω^`)

でもまあもしかしたら当時は一回も電池入れて音声鳴らしてなかっただけかも知らんね。今回電池入れて試してみたらちゃんと音が鳴ったので良かった。

背面はちょっと雑かも。 TFWIKI によるとこの状態でつま先を畳むと「肘と干渉してしまって前腕が平らに収まらない」って書かれていますね。

確かにギリギリで接触してますね。これで塗装剥がれも起きていないので丁度ピッタリって事で干渉してるという印象もないんですが……

TFWIKI のアドバイス通りつま先だけ外側に配置してみるとこんな感じになります。もともと船体後部は綺麗に塞がれていなかったのでこっちの方がそれっぽくなってる、まであるかもしれません。ただし、「平らにならない」に関してはどっちも大差ない気がします。

ビークルハイパーモード。船首デッキ部分に配置されているミサイルユニットの展開と、船体側面後端のパネルをウイング上に展開することで 4 基のミサイルを発射可能な状態にするのかな?船体後端のミサイルは特にこのモードにしなくても発射可能ですが、船首側のミサイルは発射ユニットを展開しなければ船首のヘリに干渉してしまうのでまともに発射できないので、必ずこの状態にしてから発射する必要があります。

後部の展開したウイングはその側面にある黒いスパイク上のパーツが接地して支えてくれます。

ロボットモード:

正面からだとスタイル良しのイケメンロボットモードですね。ただし首が軸関節で左右首振りのみ、肩部のロックが甘いので動かくのがちょっとストレス、肘部分の構造が特殊で動かすのにちょっとストレス、股間部のクリックが大きめなど可動性能的な問題点がいくつかあります。良いとことしては、僅かですが足首の左右スイングがあるので設置性が向上しています。

膝下を長くして足長に見せている 2000 年代のヒーローロボットデザインなのでポージング性能的には当時の平均的水準かな?と思います。

側面。下腕に残るオルトモードのガワ、腰から斜めに生えているオルトモードのガワが非常に目立ちますが、背中に背負ったオレンジの音声ユニットもかなり目立ちます。

腰部から生えているガワは両端がボールジョイント接合のアームで本体腰背部側面で接合されており、比較的よく動きます。上画像では接地させてアンカー的な配置にしていますが、浮かせても自立可能です。それなりに質量もあるので AMBAC 制御用のランダムバインダー的なヤツって事にしても良さそうです。

背中には巨大なターボザック的なバックパックに見立てて音声ユニットを搭載しています。確かにキブルは多いですがいずれも上手い具合にデザインや機能に落とし込めている為、実際に触っているとガワが多いという印象はありません。

このうさ耳頭部、他でも観た覚えがあるんだよな……なんかよく判らないんですけどマイクロン三部作顔という感じで非常にイケメンです。マスクはギリギリ上唇のラインまで隠す感じ。

江島多規男設計なので当然のライトパイピング(集光ギミック)。頭頂部から集光して効率的に配光するので非常によく光ります。

変形ギミックの都合で胴体側面に大穴が開いているのはご愛敬。

巨大な翅状のバインダーはかなり自由自在に配置できます。後ろに垂らすよりは上に持ち上げた方が好みですね。

肘関節は二重関節になっていて、しかもこの真ん中の関節軸の部分は 360° 回転するんですが、向きはこっちが正解ですね。下腕側の関節が手前側に来るように向けておくと深く肘を曲げることが出来ます。

こういう方向ですね。今回最後の方でこれを思い出したので向きが逆の画像が紛れています。

立膝的ポーズ。太もも短く膝下が長いスタイルの上に太ももが深く曲げられない為なかなか様になるポーズが難しいですが、まあ何とか立膝は可能でした。ウエストも範囲は狭いですがある程度左右にロール可能なのでその辺も上手く使ってどうにか不自然にならないポーズを見つける感じですかね……

ロボットモードでのハイパーモード。ナックパックから展開するミサイル発射装置はロボットモードでは正面を向く位置まで起き上がります(オルトモード時の向きよりも起き上がってきています)。また腕の羽根は展開するようです。目視だと格好良いんだけどセンスない人が撮影するといまいち格好良さが伝わらないですね(´・ω・`)

Voyager Class 相当ですが、当時は Mega Class という呼び方だったようです。最近の Voyager Class と比較するとこれ位。ほぼ同じサイズ、ボリューム感ですね。

マイクロン三部作の TF 、もう 20 年前の玩具ですが、ビーストウォーズ期と比べるとまだそれほど「昔の玩具」感は薄目な印象。まあおっさんの感想だからムービー一作目玩具が生まれた年の玩具とかいう若者辺りがどう思うかは判らんよ?あんまり関係ないけど私は自分が高校生くらいの時に好きになった今から 40 年位前の音楽聞いてもあんまり古臭さを感じないのよね。でもそれよりさらに古くなるとちょっと古臭さを感じてしまうの。だから「昔の玩具」臭さも自分史より前か後かだけでしかない気がするんだよね。そうすっと 20 年前の TF 滅茶苦茶古臭いじゃーんって今の若者は思うのかも知れないって認識はあるんだけど、音楽は私が高校生くらいの前後に一つのブレイクスルーがあって、それは電子楽器の登場と、早い BPM だと思っていて、そこからリニアに進化しているから古さを感じないんじゃないの?って思ったりもするので、もしかすると玩具も同様でさ、完全にプラスチックに移行した玩具からの第一世代が私たち位だし、ロボットデザインも結局ガンダム位で確立してしまっててそこからブレイクスルーは起きてないから古びれて感じてないんじゃないのかな?ってのもちょっとだけ思うんだけど。もはや老人の私は多分若者から「何言ってんですが滅茶苦茶古臭いじゃないですかー」って言われても知識として「そうなんだ」って知ることが出来たとしてもそれを体験できないので、そういう知の限界みたいなのあんだなって音楽とか玩具を通して感じています。

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