変圧器たち

へんあつき-たち

変形!ヘンケイ!トランスフォーマー C-10 サイバトロンストリーク (2008)

変形!ヘンケイ!版では商標の都合なのか「サイバトロンストリーク」でしたが、和名が「ストリーク」で良かったよね。ハスブロ版では今回は「Silverstreak」という名義で発売されましたが、”The Transformers” では ”BlueStreak” と名乗っていました。玩具ではボディカラーに応じて使い分けている時期もありましたが、最近はこのシルバー、ガンメタのツートンカラーでも ”BlueStreak” のままのようです。

さて、ヘケヘケ版のストリークってちょっとしみったれた表情、背中武器、そしてカラーリング的にデストロンの No.2 って言われても納得しそうな見た目だなーと今回上のバナー撮影してて思いました。

ストリークといえば車両のリアエンドがつま先になるデザインでお馴染みなんですが、このストリークではその特徴もスポイルされ、つま先はオルトモード時は完全に隠されてしまうので乗用車タイプから変形するロボット玩具の最も標準的な変形パターンとなっていて、個人的には面白みに欠ける奴という評価でした。Classics / Universe のコンセプトとして(というか著作権意識の向上とかいう事情の方が大きいと思いますが)、オルトモードは架空の車両となっている為、「リアルなミニカーからロボットに変形する」の魅力も無くなってしまっているので私の昨今の厳選して買う方針だったらスルーしてたかもしれないアイテムですね。

玩具収集の最大の壁は収納場所だと思うんですが、そろそろ限界を超えてきてしまっているので「厳選」したいんですよねえ。以前は「まず購入して」ぐっと来なかったら手放したろ、という気持ちでやってたんですが、まずグッと来ないことが無い(´^ω^`)……「これはちょっと」と思っても変形やキャラクターや思い入れで手放せない場合が殆どなのでもう入り口を閉めるしかないのよね。だって TF 玩具、買ったらみんな良いんだもん。

付属の漫画はランボル、ストリーク、オクトーンの紹介になっています。

オルトモード:

オルトモードはなんとなくフェアレディZのロングノーズショートデッキスタイルを継承した架空のクーペです。 TFWIKI では "a modified Nissan 350Z." と記述されており Z33 の改造車という説が採用されています。ぱっと見の印象としてはむしろ Z34 に近くない?って思うんですが、2008 年 10 月にデザイン初出、多分 11 月の LA Auto Show で初披露なのでどうやっても本デザインに影響与えるには遅すぎるので元ネタとしてはやっぱり Z33 なんでしょうな。

変形ヘッドライトと笑っているようなバンパー部のデザイン、そして何故か一段掘り下げられたボンネット前部の形状のせいで非常に悪役マシンっぽさを醸しているような気がします。リアコンビランプも妙なデザインになっていて、この辺は実車に似せないようにあえてデザイン変更したのかな?という気もします。

車体後半はロボットモードでは脚部になる為、中央部分にかなり目立つ分割線(というか膝下内側のパネル)が存在していてやや不格好ですね。4 本出しマフラーは確か当時のアフターパーツでも存在したはず。多分 2 本はダミーです(´^ω^`)

車両デザインとしては前後のオーバーフェンダーも格好良くかなりフェアレディーZしていると思います。サンルーフ状のモールドはプロールとのパーシャル用であらかじめパトランプが付いたパーツと交換するために別部品として設計されていたんだと思います。私のここ、ちょっとツライチになってないんですよねえ。多分ですけど Z33 の頃にはもうサンルーフなんて純正オプションでは用意されてなかったと思います。デザイン的にあんまり気にならないですがリアウィンドウがありませんね……

あまりにも普通なオルトモード底面。両腕の間に武器を格納できるのは良いですね。

ボンネットの上に首を生やす方式ですが首基部から引き出してボンネットの上に設置する方法なのでオルトモードでも頭部だけ展開することが出来ます。肩も引き出せれば幽霊にビビるオクトーンみたいな半変形モードも出来たんですがフェンダーを処理しないと肩引き出せないので頭部のみです。

ロボットモード:

ドアパネルをウイングとして背負うのはストリーク型のアイデンティティですが、今回の設計ではフロントフェンダー部がドアパネルと一体になって剥がれドアパネルの裏側に折りたたまれます。これはロボットモードで胸部となるオルトモードのフロントボンネットの幅を詰めるための工夫であり、上の画像のとおり非常に成功しています。胸ボンネットのロボットモードを持つ TF はオルトモードのボディ幅のままだと胸幅広すぎる問題があって、フェンダー部を折りたたんでボンネットに重ねるとか、中央部を抜いて幅詰めするとか(これは最近のサードパーティで見かけました)、いろんな方法あるんですが、このフェンダーをはがして隠すの方法はあまり見ない気がします。つまらん変形パターンとか言ってごめん!

なおこのドアパネルとフロントフェンダー部分はボールジョイントで可動軸に接続されているんですが、ここが破損防止の為か非常に外れやすいので変形中にポロリしやすくてちょっとストレスになります(取り付けた状態での渋みは羽根を保持するのに十分あります)。フェンダーを折りたたむヒンジですが私の個体は左右で折りたためる限界が異なっていて左側の方が少し畳み切れないんですよね。これが個体差なのかヒンジ部分の組間違い(両方とも右パーツとか)なのかはちょっと判らないんですが、そのせいで微妙に左右のウイングの角度や向きを揃えにくくなっています。

頸の付け根の黒いパーツがちょっと浮いた感じになってしまうので首が長く見えて若干違和感あります。なで肩に見えちゃう感じ?

表情は少し口角下がってて機嫌悪そう。頭部はプロール、ストリークスモークスクリーン全て同じですが、 IDW 辺りの性格を引用したプロールにお似合いの顔という気がします。オプティックにはライトパイピング(集光ギミック)あり。目が光ると滅茶苦茶格好いい。

若干肩部の関節が緩い気がしますが保持力に影響する程ではなく、可動性能は非常に高いです。肩回りの変形の都合による複雑な関節は可動範囲を広げる事にも貢献しています。また同様に膝関節も変形の都合で二重関節化されており、広い可動範囲を誇ります。踵はヒールのように角度をつけることが出来るタイプなのでこれもポージングの安定性に貢献してくれますね。

肩の変形用関節は手前に引き出す関節のようにも使えるので張り出した胸を持つロボットモードですが腕組みもそれっぽく決めることが出来ます。また背中の羽根も基部がボールジョイントで接続されているので角度を変えることが出来るため、表情付けに貢献してくれます。

両肩にエレクトロボルトを展開するとこんな感じ。武器のイオンチャージライフルをロボットモードで手持ちしない時に格納しておく場所が無いんですが、これは逆に無駄な 5mm 穴でオルトモードやロボットモードの外観を損う事をしていないという意味なので個人的には良しです。

TFWIKI にタカラトミー側の設計者が記載されていなかったんですが、リデコ元のプロールの方に幸日佐志さんの名前が記載されていました。

tfwiki.net

www.tfu.info

www.transformerland.com