Deluxe Class なのが本当に勿体ないヘケヘケガルバトロンですが、作品的には対になるホットロディマスも Deluxe だからしゃーないのかな?島津先生による製品添付のキャラクター紹介漫画はアイアンハイドと共通になっています。
この漫画内でも設定では D-01 ヘケヘケメガトロン(Voyager)がエネルゴンをドカ食いして新生した姿とされているのでサイズダウンはちょっと残念ですね(当時の私はそういうキャラクターの繋がりは別にどうでもよくって新しい、そして素晴らしい変形のガルバトロンが発売されることがただ嬉しかった覚えしかないですが)。
オルトモードは非常にガッチリしているんですがロボットモードは金型の調整不足なのか個体差なのか全体的にちょっと惜しい作りになっている部分もあって、「玩具」としての評価は少し厳しくなってしまいます。ただしサイズは小さいですが非常に複雑で独創的な変形をするので「変形玩具」としての満足度は滅茶苦茶高いです。設計は幸日佐志さんとのこと。今気づいたけど画像に適当なコメントつけてるでお馴染みの TFWIKI で、幸さんの画像には ”Also known as Japan's Steven Seagal.”(和訳「日本のスティーブン・セガールとしても知られています。」)って書かれてて失笑(元の意味通り)してしまいました。長髪後ろで束ねてるだけだろ!(´^ω^`)
オルトモード:
オルトモードはアースモード戦車。当時も今もメルカバって言われてますが特徴的な砲塔の形状が似ているだけで車体部分は全然似てないですし、車体に対する砲塔のサイズ感も結構違うので架空の戦車ではあります。メルカバって砲塔は格好良いんだけど車体に対してデカいから正しい作画だと結構頭でっかちに見えるんですよね。対してこのオルトモードは非常に格好いいバランスでデザインされているのでスマートです。まあロボットモードの都合なんでしょうけど。
主砲はスプリング式のミサイル発射ギミックが内蔵されています。また変形!ヘンケイ!版では砲塔側面と車体側面後方にマウントされたミサイルパーツはシルバーメッキとなっており非常に目立ちます。
オルトモードのまとまりは非常に素晴らしく砲塔も旋回するのでかなり文句なしの出来だと思います。戦車の手法部分がレーザーカノン砲のデザインになってますがデザイン的に非常に上手に融合しているので違和感ないのが凄いですね。
ロボットモード:
高頭身、足長のイケメンロボットモード。戦車の砲塔から変形した左腕とレーザーカノン砲も非常に格好よろしい。キブルは多いですがバックパックやリアスカート、踵などに上手く転用できており変形玩具として非常に良いバランスです。しかし右腕の関節が若干緩い、左腕の肩関節は前後への回転軸のみで横に開く関節が無い、太ももが短く膝下が非常に長い2000年代の格好いいロボットデザインなので立膝などが出来ない、各部のロックがいまいちカッチリしない。などの難点がありアクションフィギュアとしてはなかなか遊びづらくなっています。
精度の問題なのか経年劣化なのか膝下の変形のここですが、戦車側面のパネルが 180° 倒されてこの部分はぴったりと密着されるはずなんですが(そのためのタブとスロットもあります)、これ以上密着できません。
と思ったらどうやらこの畳まれる方のパネルの回転軸基部の側の僅かなバリが干渉してっぽく、そこを少し削ってやったら多少ましになりました。
もう一箇所私の個体で問題となっている部分は戦車砲塔が変形する肩ブロックですが、ここは取説上は砲塔左右のパーツは密着するのが正解なんですが、レーザーカノン砲を接続しているアームがぎりぎり短くてここを完全に閉じてしまうとカノン砲の底部がメッキパーツに干渉してしまう為私は完全に閉じずに砲塔上面の凹部にカノン砲の底の部分をはめ込む的な変形にして干渉を避けています。ここ多分メッキの厚み分クリアランスが減ってしまった結果のような気がします。
こんな感じですね。
あとは左肩基部を取説通りにガッチリ変形させてしまうと腕を前に向ける時に肩部の戦車砲塔部分がバックパックに干渉してしまう為左腕を動かすときはバックパックを上に持ち上げる必要があります。
頭部は怒りで狂ってるガルバトロンっぽさありますね。グレー部分は塗装ですが目の下側は塗られていないため隈みたいになっててなんというかより異常者感が増している気がします。
オプティックはクリアオレンジでライトパイピング(集光ギミック)があり、非常によく光りますが、光当ててない状態でも塗装かってくらいオレンジ色なので常にぎらついた目をしています。アップの画像見て誰かに似てるなって思ったんだけど、もしかして河野太郎さん?鼻から口にかけての怒ったクシャおじさん感がちょっと雰囲気あると思います。
踵が微妙に高さ足りないため後ろにコケ易いのでポージングには気を使います。左腕を前に向けると重量バランス良い感じになるので上手いポーズを見つければまあまあ安定します。
右手が握りこぶしですが武器を持たすための穴が無い、また左手は開き手となっており、武器を把持することは出来ないですが、まあガルバトロンなのでレーザーカノン砲と素手で十分だと思います。
みてのとおり膝上が非常に短いので膝つくようなポーズが絶対無理です。
バックパックに謎の可動部があります。クロー的なものというには妙な形状ですよね(白々しい)。この左右のバックパックのヒンジ部にはどちらのモードでも必要ないロール軸が用意されていたりと謎が多い。
これはまあ有名な話なので白々しかったですね。このガルバトロンには第三のモードが企画されており、このバックパック部分のギミックはその名残だそうです。
どうやらこんな感じの歩行戦車モードが計画されていたようですね。これは今あるギミックを使ってどうにか再現してみたものですが、この姿勢でやっとプルプル立ってる子犬みたいに不安定です(この変形は TFWIKI の画像を参考にしました)。
私的には第三のモードとしてはこの猫ちゃんロボットモードを推したい(´^ω^`)
胸部パネルで隠れる部分の目亀香椎モールドも堪能できるしね!
上記ロボットモード画像は多分ほぼすべてが太腿付け根のパーツの向きを間違えていて、この画像のように側面の縦長の台形のようなモールドが外側に来るのが正しいです(褌部の両脇のグレーの脚部の付け根のパーツ)。
欠点は非常に多いですがこのオルトモード、ロボットモードとその変形工程の楽しさはトランスフォーマーでしか得られない栄養なので私は大好き。実際結構人気の型なんだと思います。
この型は 2008 年に Universe (Classics 2.0) とこの変形!ヘンケイ!、あと変形!ヘンケイ!で多分懸賞品ですがガルバトロン 金ぴか Ver. というのが存在するようです。更に 2010 年には Classics / Universe ラインのロディマス、サイクロナスとセットの 3pack Challenge at Cybertron で、2011 年に e-hobby 限定で TF ユナイテッドDecepticon SET (クリアカラー:ナス、スカージとの 3pack )、そして 2014 年の Generations で Decepticon Specialists 3pack (アストロトレイン、オクトーンとのセット)と結構な数リカラーが発売されていました。金型調整されて遊びやすくなってるやつあるのかな……
本当に購入できるかは判りませんが 2014 年の Decepticon Specialists セットはロボトイベースで US $104.90 でまだ在庫あるように見えるのよね(2024/11/9 現在)