お!カーロボット 25 周年なんだ!日本独自のアニメ展開でしたが英語圏ではビーストマシーンズの失敗、トランステックのキャンセルというやむにやまれぬ事情故の埋め草的輸出で ”Transformers:Robots in Disguise” 名義で放映したら大好評という、米→日で大成功した「超ロボット生命体トランスフォーマー」の逆みたいで出来過ぎた話。
このインディーヒート、海外版は名称が ”Skid-Z” に変更されており、これも和名英名違う問題ですね。RID ではゲルシャークさんが Sky-Byte だったりする方が有名でしょうか。同名の別名で訳が分からなくなる平成三部作よりはまあマシと思いますが(私は全部受け入れる派)。
この玩具は 1997 年の Machine Wars で Mirage と Prowl として使われた型(Machine Wars は同じ型のリカラー使いまわしで別キャラ出してるパターン多いですね)が元。日本ではこの型は本作で初出ですが、店頭配布(ジャスコで JRX 買った人に先着配布したたとか……)アイテムでリカラーのスーパーインディーヒートというのもあったようです。海外では RID 放映の 2001 年に似た配色ですがリカラーされて Skid-Z として発売(TFWIKI に画像がありますがロゴ類が排除されノーズ部分やホイールのカラーリングが変更されているようです)。この型としては 2004 年にロボットマスターズでリジェとして発売されたものが最後になるようです(今回はこれも合わせて記録してしまいます)。
尚、「インディーヒート」というキャラクター名は今のところ当代のみで他に使われていないですね。ミラージュ型のリカラーアイテムとして使い道ありそうなんですが、近年のミラージュ型はゴーボッツクラッシャーとかより意表を突くリデコがあったりするのでなかなか出番が来ないのかもしれないですね。来年 RID 25 周年なのでご検討ください。
この玩具もフリップチェンジャーですが、オルトモード時は尻側のバー状のパーツでロックする構造なのでビーストウォーズの初期 Basic Class 達に近いですね。
オルトモード:
オルトモードはフォーミュラカーですが、リアウイングの幅などからキャラ名の通りインディカーではないかと思われます。フロントウィングの側面形状から ローラ T93/00 辺りっぽい気もしますがインディーカーは年式違えどまあまあ見てるから特定は難しいですね。ただまあ F-1 マシンじゃなさそうなので Machine Wars とかロボットマスターズのリジェには実は相応しくない車両かも知れません(Mirage ならともかくなあ)。
という訳で「トランスフォーマー ロボットインディスガイズ RM-03 リジェ」との比較。塗装以外は一緒ですが完全なリカラー品ではなく一部仕様変更がされています(仕様変更箇所についてはロボットモードで)。まあオルトモードだと形状の違いは無いですね。
この個体は右側のサイドポッド側面の肩部と下腕側のガワの合いが悪く若干隙間が出来てしまいますがこれは成型の問題だと思います(バリなどは見当たらんので……)。後発のロボットマスターズ版リジェはちゃんと面一になってくれますし。
側面からのプロポーションもかなりリアリティがありますね。ウイングセッティングが低いのもインディカーみありますけど、これ実際にはコースによってセッティング変えるのかな?
フリップチェンジャーなので手足は特にロックされることないんですが、割と適当でもどうにでもなるビーストとは異なり、なんせビークルにディスガイズするので各部が適切な位置で固定されるような工夫がされています。脚部はかかと部分で左右がピンで固定され、踵の後端が「⏘」字状のボディ後端に嵌まることでしっかり位置決めされます。また左右の腕は脛の側面の小さいタブによって下端部分が位置決めされることで適切な位置に配置されます。この辺はもうフリップチェンジャー方式の成熟を感じますね。
それではオルトモードの形態を維持しているロックを外して変形です。
ロボットモード:
フリップチェンジした直後はこの状態。股間部が若干後ろ側に沿ってるのとかかと部分が左右で接続されているんですが、もうほぼロボットモード完成ですよ。
各部を部調整して完成。ブリップチェンジャーなのでパーツ配置には制限があり、決してスタイル良いとは言えないんですが例えば型の位置を前面側はサイドポットの位置的に肩上が張り出して見えるのを、正しい肩位置より上を肉抜きすることで違和感少なくしていたり、膝下の肉抜き穴の向きを内側にすることで背面から見た時の貧相さを減じていたりといろいろ凄い。
なお、可動に関しては胸部から腹部にかけての前輪やフロントウィングが手足に干渉する為、かなり絶望的です。特に足の可動は非常に厳しい。
完全にリカラーと思うじゃん?
ところが膝関節のフランジネジがリベット止めに変更されてるんですよね。ロボットマスターズ版リジェよりインデーヒートの方がメンテナンス性は良さそう(ここだけ)。
頭部も同じ形状なんですが塗装が違うだけで印象がかなり変わってきてますね。なんというかインディーヒートの方が童顔というか。
リジェは額もメットの側面も顔面も同一のシルバーで塗られていますが、インディヒートは顔面のみが白色で塗られていて額パープルのメッキになっています。そしてメット側面は未塗装。どちらも目の下の縁は塗装されていない為、隈取のように見えて格好いいのです。
個人的にはミクロロボットに通じるタカラ SF ランド顔だと思います。身長も 10cm なのでミクロマンと絡めると良いかもしれないですね!
オプティックにはライトパイピング(集光ギミック)があり、滅茶苦茶良く光ります。
フリップチェンジャーの共通ギミックですが手持ち武器が内蔵可能。この型では膝下の内側が肉抜きになっていてそこに二分割された銃がそれぞれすっぽり収まります。エアハンターもそうでしたが左右それぞれ専用のモールドがあるので収納できるパーツは決まっています。
これ武器手持ちしてない時は肉抜き穴を隠すフィラー的な役割もしていて良いアイディアですよね。
この楕円形の銃身は一体何なんですかね?
エクステンデッドバレルを外してもダブルバレルの銃として機能するデザイン。
ロボットマスターズ版リジェには大型の分子結合銃も付属しますが、これはオルトモードでは完全余剰パーツです。
取説だと銃身が逆側っぽく書かれてるんですが、今方向だと当然マガジンが干渉してしまうので真っ直ぐ盛らせられないので実際の向きに合わせた図ではないと思います。
可動についてはもう諦めるしかないんですがオルトモードの完成度は素晴らしく、カーロボットには相応しいアイテムだと思います。