何気にギャラクシーフォース玩具は初なのでは?同じ世代をざっくり同じケースに収容しているのでしばらくこの辺りの TF が続くかもしれません。
さて、ガスケットという名前はフォートレスマシキマスのガードロボット(超ロボット生命体ではない?)であるところのコグのオルトモードの片割れの名前が初出ですが、コグは自意識を持たないドローンのような存在として設定されていたはず。なので人名(人名?)としてはギャラクシーフォースの当代が初でございます。
一方、英名の Ransack ですが、この名前は劇中未登場のインセクティコン(機甲虫隊ビートラスの流用の)で使われたのが初出ですね。G2 ローターフォースにも同名のキャラクターが居ました。アルマダのアドベンチャーミニコンチームにも同名のキャラクターが居ましたが日本ではウインチという名前でした。更には Transformers: Universe の店舗限定品としてグラップスーパーモードのリカラーアイテムが Ransack 名で発売されていました。で、ようやくギャラフォランサックに引き継がれています。セイバートロンでは滅茶苦茶よくある名前なんでしょうか?その後もベイバース ROTF の玩具限定キャラ(大人気複葉機ロボ)、2008 年の Universe トイラインで発売された赤いティラノサウルスミニコンやら兎に角同名キャラが多い。
なお、私はギャラクシーフォースもセイバートロンも未視聴なのでこのキャラクターについては何にも知らんし、何なら今回改めて型名見るまでこの人がデストロン陣営だという事にも気づいていませんでした。オルトモードとカラーリングからてっきりサイバトロン勢かと……
オルトモード:
オルトモードは TFWIKI で ”Velocitronian-style motorcycle” と記載されているので和訳するとスピーディアンバイク(ギャラクシーフォース風に言うならば)になると思います。ハイウェイ惑星!
やや扁平で省略も多いですがなかなかスタイルの良いデザイン。そして SF バイクなのでタイヤを太く造形してスタンドなしで自立させる事にも成功しています。
タンクやシートの造形はありますがハンドル周りは省略されています(設定画を見る限りハンドルは最初から造形されていないデザインのようです)。
リア側から見ると滅茶苦茶ヤンキーなカチあげっぷり。個人的にはもの凄く好きなんですが、これはどうやらパーツの組間違いによるもののようです。リアタイヤを支持しているスイングアーム部分が左右逆に取り付けられているそうです。これは設定画からもミスであることが伺えます。
スイングアーム(黒いパーツ)には上下平行にサスペンションのようなモールドが施されていますが、この長い方が上に来るのが本来の向きのようです。ピン抜きして左右入れ替えることで正しい状態に組み戻せると思うんですが、つま先のパーツが細くて折れやすそうで、破損が怖い私はそのままにしています。
これはタカトミ版のガスケット、ガスケットパトロールタイプ、ハスブロ版の Ransack 、ansack GTS 全てでこうなってるようです。
ガスケットの取説の図にはグレー試作かテストショットの写真が使われているのですが、その画像でもアームの向きは一緒なので、設定画のデザインから修正されて実はこっちが正しい向きである、という可能性はまああるんですけど、だったらこの型のリカラー品(リデコなし)の Botcon 2006 Convention Exclusives Rattrap で設定画と同じ正しい向きで組み立てられてるのはなんでなんだよ?という話なんですよ。このアームの向きが修正されたラットトラップのオルトモードを見るとシート後ろのエグゾーストショットユニットが接地面に対して平行になる、フェンダー?(ロボットモードのつま先)の底側のカーブとタイヤがピッタリ一致する、などデザインの整合性が高くなるので組間違えであることは恐らく間違いないんですが、その場合ヤン車感は減ります。
天底画像。オルトモードで立たせられる奴は撮影楽で良いですね。変形も比較的単純で想像しやすいタイプの玩具。サイズクラスは Scout ですがこれは legend とDeluxe の中間位のサイズで、Cybertron から採用されたネーミングのようです。ビーストウォーズ自体の Basic に近いサイズですね。
ギャラクシーフォースの共通ギミックとして採用されていた フォースチップギミックは Scout Class でもばっちり搭載されています。ガスケットには出身の惑星スピーティアのフォースチップが付属しています。
ガスケットの場合はシート後方のカチ上がったリアフェンダーの付け根に備わってるスロットにこのフォースチップを「イグニッション」すると畳まれていたエキゾーストパイプ(?)が展開します。
全然関係ないけど、私は今や「イグニッション♡」って脳内で思い浮かべると水樹奈々の声で自動再生される身体になってしまいました。
オルトモードではこのモードを「エグゾーストブースト」と呼ぶようですが、取説にはこの語は記載されておらず、このギミックは全て「エグゾーストショット」と表記されています。
このシートバックのユニットはロボットモードでは手持ち武器になるので変形時は取り外します。外すとこんな感じ。リアカウル取っ払ってフェンダーのみにしたバイク感があるかも。
これはリアタイヤ部分を畳んだなんちゃってトライクモード。
サイズ感はこんな感じですねー。
ロボットモード:
の前にガウォーク。変形はかなり単純ですが、下半身だけ変形させれば(腰部は前後逆向きになってますけど)、オルタードナノのモノサイクルのコンバットモードみたいですね(令和最新)。これは腕を展開していないのでガウォークファイター的なモードという事で。
腕展開してガウォークもイケますが、肘下が逆になります。
左右に分割されたリアタイヤが脚部側面に配置されるため腕と干渉してしまうので素立ちが苦手。胸部の前垂れはオルトモードのフロントスクリーン部分ですが特に固定されておらず、触ってるうちに浮いたりしがちです。
横から見るとかなり異様な体形ですがフロントカウル部分はそのままロボットモードでは襟に見立てられ、フロントタイヤは 90° 回転して(恐らく)ホバーっぽいパーツに見立てられています。
パーツの組間違えが無ければ脚部側面のリアタイヤはもう少し前側に配置されていたはずで、もしかするとアームのえぐれている部分が膝横の円形の凸ディティールをうまく避けてもう少し密着できたかもしれません。
爪先と踵のみが接地するハイヒールスタイルなので女性キャラへのリデコがあってもよかった気がします。
下腕の後ろに四角い肉抜き穴があるんですが、ここは単に肉抜きしているだけではなく、オルトモード時は膝頭の突起がここに収まって腕と足を一体化させてロックする役割も併せ持っています。この巧妙で素晴らしい設計は江島多規男さんだそうです。
オルトモード時の収納の都合で前後に薄い絶壁頭ですが、後頭部にクリアパーツが埋め込まれているので設計上はオプティックにライトパイピング(集光ギミック)が備わっている筈ですが1、イエローに塗られている為全く機能していません。勿体ない。
玩具版のフェイスはツインアイなのに目の周りがドミノマスクのように黒く塗られておりちょっと他にはいない感じの顔をしています。そしてアニメイテッドを彷彿さすちょっと中心からずれたニヤリ口。アニメの設定画とは全然似てませんがこれはこれで悪くない感じ。タカラ版のパッケージではアニメ準拠の CG 絵が使われていましたが、ハスブロ版では玩具準拠のドミノマスク顔で描かれておりました。名前も違うので別人なのかもしれません。
肩は二軸による前後/横方向、肘、股間、膝はボールジョイント。これらに加えウエストロールと変形の都合で胸の下あたりからの前屈が可能なので、干渉を避けて上手い具合にポーズ付ければ結構多彩なポーズがつけられる気がします。
腕組みはそれらしくイケます。
立膝は太腿が胴体と干渉するので上手く逃がしてやる必要がありますが、どうにか出来ました。
このボディに慣れてきたら結構普通の立膝もイケるようになってきました。ちょっと関節が緩いところあって扱いにくいって先入観あったんだけどだんだん良くなってきたぞ……
足底の面積は非常に狭い為、片足立ちできなさそうですが、リアタイヤをアンカーのように使えば出来る!(格好いいポーズが出来るとは言ってない)。
リアタイヤを展開してロボットモードでの高速移動モード的な奴を捏造。これは両タイヤと、右足つま先の三点でバランスとって自立しています。
エグゾーストショットは体に対して非常に大きく、重さに負けて股割きになったり腕が下がってきたりしがちですが、上手い位置見つけてやればまあまあいい感じに保持してポーズ付けることが出来ますね。
フォースチップをつけたままだと腕に干渉するのでバレル展開した後は抜いておいた方がポージングはしやすいです。
フィギュアスタンドは背中のフロントタイヤにひっかけています。本体軽いのでこれでどうにかなります。
ギャラクシーフォース期の玩具、まだまだフルポーザブルな関節を生かしきれてない玩具が多いと思ってましたが、ガスケットは意外にポージング性能高めな評価に変わってきました。格好いいポーズ極まるぞこれ。
サイズ比較。フューザーズ バズクロウ。これは Scout Class と Basic Class が大体同じかな?と思って、Basic Class のデカ武器持ち同士という事で選定。Basic Class の方がちょっとだけ大きいですね。
最近の Deluxe Class と。バイク繋がりでフレイムウォーと。赤黒同士だし。
SS86ビーと。身長差はそれ程でもないんだけどガスケットの方が小スケールな感じしましますね?
20 年前の玩具という事を考えたらかなりポージング性能高めでちょっと見直しました。いつかピン抜きしてリアタイヤを正しい向きに修正したいんですが、これはこれでヤン車スタイルなので捨てが高い気もしますね。ジャンクとか探してみようかな。
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取説の画像ではオプティック部分はクリアパーツのように見えます。
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