私のタイムラインでは結構扱いづらいという評判が立っていたのでこれは自分で確かめてみないと判らんぞ?という訳で AOTP 第一号のシルバーボルトを脇に置いてこっちを先に開封することにしました。結果、マストバイじゃん!と結論(´^ω^`)


とはいえまあまあ、不評の理由も判るんですよね。その理由の9割くらいは変形時にポロリしやすいパーツだと思います。
本来であればかえしのついたペグで取り付けられるべきですが(恐らくは)スペースやサイズの都合で非常に小さい突起しか与えられず、引っ張ると直ぐに抜けてしまう形状になってしまっています。これがオルトモードからの戻し変形時にボンネットパーツに引っ掛かってすっぽり抜けちゃいやすいんですよね。慣れてくると注意深く干渉を避けてポロリさせずに変形できるようになりますが、かなり気を使って慎重に変形させる必要があるためそういうの嫌いな人は多いんじゃないでしょうか?ただしこのパネル、変形時にペグが抜けやすい欠点はありますがロボットモードで閉じてる時にはパーツ同士の隙間もなくツライチになる非常に優秀な設計でもあります。
下腕の蓋。ここも外れやすいのでちょっとストレスですね。ただし肩のパネルも下腕の蓋も、ロボットモードでポーズ付けてる時には特に問題ないのでアクションフィギュアとしての性能には全く悪影響を及ぼしていません。下腕カバーはオルトモードの外装の一部というだけでなく、ロボットモードで収納していた手首を展開した時に出来る大穴を塞ぐ目的もある非常に優秀な設計の賜物でもあります。
体形的に華奢な女性形なので各パーツが小さく薄く設計しなければならずに、結果ピンで固定されてない嵌め込み箇所は他の TF 玩具よりも成型の具合で外れやすくなりがちという理由は考えられるかもしれません。ウチの個体は上記以外に左足首の横ロール部分の嵌め込みが少し外れやすいです。
また、私の個体では全く問題ありませんが Twitter (旧称)では他にもオルトモード時のフロントマスク部分がポロリしやすいという話を伺いました。そこが外れやすいのは滅茶苦茶ストレスだなと思うので、バリとかそういう原因で簡単に解決できると良いんですが。
オルトモード:
オルトモードはやたらと格好いいビークルですが、これは何じゃろ? TFWIKI では ”Cybertronian armored mini-truck” と記載されているので「セイバートロニアン小型装甲トラック」とかでしょうか。
ハスブロ側のデザイナーである Mark Maher (@markclonus) 氏の instagram では "cybertronian finned armored race mini truck" と表記されているので「フィン付きの」「レース用」の要素が追加されています。タカラトミーのトランスフォーマー公式サイトでは「サイバトロン星のSFビークル」表記でした。
結果よく判らんのですが「装甲小型トラック」辺りがデザインのイメージで荷台こそないですがピックアップ的な形状を意図しているのかな?と思いました。
リア側は畳んだ脚がほぼ剥き出しなんですが、形状とディティールで上手く誤魔化せている、というか見事にデザインに落とし込まれていて違和感なくセイバートロニアンビークルとして成立してるのが素晴らしい。タカラトミー側のデザイナーは大西裕弥さんのようです。
個人的にはタイヤがちゃんと太いのが良いですね!特にリア側の方がちゃんと太いのでドラッグレース参加車両なのかな?
前半分のデザインは斜めにカットされたフロントマスクと前方に飛び出したフェンダーのデザインからしてデュースクーペ(フォード 3 ウィンドウクーペ)辺りを手本にしてるのかな?と思います。そこに装甲車テイストを加えてオリジナルのセイバートロニアンビークルに仕上げたって感じ?そしてリアの剥き出しのタイヤ辺りが hot-rod 感を醸している感じ。
ロボットモードの褌の前垂れをトノカバーのように後部上面を覆うパーツに使ってエアロパーツっぽさを醸しているのも上手ですよね。
天面:真上から見たら尻すぼみな形状に見えるから珍妙といえば珍妙な形状ではあるんだけどこれはもしかしたら 1920 年代のオールドブガッティ辺りのボートテールを意識しているかも知れないですね。
底面:ロボットモードのパーツ配置自体は大変素直で大胆なパーツ移動はありません。腕は腕、脚は脚の位置で畳まれてます。しかし脚部をコの字型に曲げる変形パターンとか肩部を前側に 90° 倒す変形パターンはこれまであまり見かけなかったような気がします。手足が細い女性型だからこその変形パターンかも知れないですがそれなりの工数があって変形満足度は高いんですが、非常に判りやすい変形パターンな上に変形順序をそんなに守らなくてもちゃんと変形できる容易性を兼ね備えていて変形自体は楽しいんですよね。それだけにパーツのポロリが惜しい。
オルトモードでの武器の取り付けはハンマーヘッドにこのため用のタブが設けられていて、ロボットモード膝横の辺りにあるスロットに固定出来ます。
製品画像だと車体と平行に取り付け出来ている様なんですが私の個体では柄の先端側が少し開いてしまうんですよね。
尚、膝横のスロットは左右両側にありますが、ハンマー側のタブ位置的に柄を前に向けて右側のスロットに取り付けることは出来ません(ハンマーへっろの付け根とリアタイヤが干渉してしまう為)。
また、ハンマーヘッドの柄の付け根に展開式の短い 5mm ピンが備わっており、ルーフに設けられた 5mm ジョイントに取り付けることで砲塔的な見立てをすることが出来ます。
5mm ジョイントが浅いのでやや外れやすいですが、軸を使っての砲塔旋回や、展開式 5mm ピンの可動を使って砲身に少しだけ仰角をつけることが出来ます。
こうすると一気に装甲車感が出てきますね。Sd Kfz 222 的な。こう立ってみてみると分割されたフロントウィンドウも自衛隊の軽装甲機動車(LAV)っぽく見えてきました。
最初にソラスプライムのオルトモード見た時に Transformers: Generations Thrilling 30 版 Orion Pax のオルトモードに似てるな?って思って引っ張り出してきたんですが、サイズ以外はそんなに似てませんでした。強いて言えばぼんやりピックアップトラック的な雰囲気かな?と思いますが。サイズ感的にはかなり近かったです。
最近のとサイズ比較。SS-131 サンストリーカーと。サンストリーカーのオルトモード、何故か小さいイメージあるんだけど実際に変形させてみたら案外デカめなんですよね。全長的にはほぼ一緒ですがワイドボディのサンストリーカーと久場テルト少し小さく見えますね。
ロボットモード:
ハンマーも含めてかなりイメージ通りのソラスプライム。ロボットモードでは自立安定性が少し低い、肘が 85° 程度までしか曲がらないのが数少ない欠点ですがそれらを差し引いてもポージング性能は非常に高いので割とマストバイ TF じゃないかと思います。
13 プライムの 1 柱なのでこのハンマーは「武器」と呼ぶよりも「アーティファクト」と呼ぶべきかもしれません。和名では「ソラスプライムハンマー」「ソラスハンマー」ですが、英名ではその機能を冠して "Forge of Solus Prime" または "Staff of Solus " (杖なんだ!)と呼ばれているようです。万物創造の能力を持つハンマーで他のプライム達のアーティファクトもこのハンマーを使って作成されたようです。じゃあこのハンマーはどこから湧いてきた?
このハンマー自体は形状が異なりますが「トランスフォーマー プライム」で登場しているのでウルトラマグナスの武器として玩具に付属していましたが、ソラスプライムが所有していたデザインではこれが初の立体物だと思います。
File:Solusprime covenant profile.jpg - Transformers Wiki
玩具に付属のものはウォーハンマーみたいなサイズですが ”Transformers: The Covenant of Primus” (小説?)でのイラストではデカめの彫金用ハンマー位に描かれていますね。
ロボットモードは巨大な肩アーマーと褌部の前垂れが非常に特徴的ですね。スタイルは非常に良く、すべての女性 TF の始祖だけの事はありますね。
肩アーマーは肩と独立して可動させることも可能、前垂れも三分割でそれぞれ可動するので脚部との干渉を避けることが出来ます。
踵はちょっと小さめ。足首裏側にリアタイヤが配置されるデザインは今まであまりなかったかも。私は好きです。また変形機構の恩恵ですが足首部分に左右ロール軸があるのでポージングに大きく貢献してくれます。
背面はオルトモードのボンネットをそのまま背負っているので真後ろから見るとかなりのキブル感があります。ただしかし、ポーズ付けて遊んでる限りはこれが不思議と全然気にならないんですよね。オルトモード時にルーフにハンマーを固定する 5㎜ ジョイントは丁度尻の辺りに配置されますが、ロボットモードでハンマーを背負わすときにはここを利用します。
後頭部には髪の毛状のモールドがあります。
オプティックは塗装表現でライトパイピングは非搭載。ソラスプライムは多くの媒体で目の色をピンクまたは赤紫で表現されており、パッケージ裏の製品画像(多分 CG)でも赤紫色のオプティックだったんですが、製品版ではなぜか緑色に塗装されています。まあこれはこれで似合ってるし良いかな?と納得してたんですが、 Twitter (旧称)でパープル(ピンク)アイに塗り直している方が何人かいらして、それを見てしまうとパープルアイにしたい!欲が湧いてきてしまいますね。まあ確かにグリーンアイも似合うがパープル(ピンク)アイの方がより似合う気はします。綺麗に塗り直すには頭部殻割の必要もありちょっと敷居が高い。
TOYHAX.com の所謂リプロラベルが抜かりなくオプティックのカラーチェンジ用シール(ピンク、赤、青、緑 全てメタリックカラー)も含まれているんだけど他の部分のシールは必要としていないので滅茶苦茶割高になっちゃうのよね。ThirdParty から寄り美人な頭部アドオン出そうな予感もあるので少し静観して待ってみる決断なんだけど、どうせなら二重関節化された肘のアドオンとかも一緒に欲しいですねえ。
頭部ヘッドは左右首振りだけでなく上下もまあまあ可動するので表情付けはかなり優秀だと思います。首基部の可動と併せたらこれ位上向けます。
股間部を隠す前垂れですが、祖タスプライムでもそれなりに秘匿しておきたい部位、即ち秘部を隠す役割があり、股間部回転軸の嵌め込みが前側にあるので(恐らく前垂れで隠すことを前提として)、股間部をモロ出しにするとあられもない姿が丸出しになってしまいます。どうせ前垂れで隠れて見えないんだからってのは合理的ではあります。
肩アーマーはかなり柔軟に可動します。回転軸は無くても変形には支障無さそうな気もするので多分意図的な設計だと思うんですがどうなんでしょうか。
肘が曲がらないのがねー……これでめいっぱいくらいなんですよね。代わりに手首が柔軟なのでそっちでどうにかしてハンマーを肩に担ぐポーズも出来るんですが。二重関節とは言わないけどもうちょっと深く曲がって欲しかったと思います。
本体側にはインシグニアはありません。オートボット / ディセプティコンに分断されるより遥かに前の時代の原初のトランスフォーマーなので陣営インシグニアが無いのは当然として、本体に自身の紋章も刻まれていません。
ソラスプライムの紋章は自身のアーティファクトであるハンマーのヘッド部分に刻印されていました。
肘曲がらないのハンディキャップがあるくせに可動は優秀。肩に変形関節を兼ねた引き出し関節がありますが、それを使う必要なくかなり自然な腕組みが出来ます。
立膝も問題なく出来ます。
前垂れを上手くよけて股間部をかなり深く曲げることが出来るのでスーパーヒーローランディング以上に深い前傾も可能。
自立安定性は低いですが体幹バランスはとりやすい方なので上手くバランスとって片足立ちすることも出来ます。
ハンマー両手持ちも問題なし。
これはハンマーの柄の尾部のパーツの側面にある非常に短い 5㎜ ピンを手首の軸に差しこんでハンマーを固定しています。まあ、すぐ取れてしまうんですが。
このハンマーの柄の尾部は単独ではグレネードに見立てるようです。パッケージ歌のセット内容では「ハンマー柄B」という記載でしたが。
尻にフィギュアスタンド用の 3㎜ ジョイントがあるんですが、背部のオルトモードのボンネットで隠れてしまって、私の使ってるスタンドではその隙間にジョイントを差しこめませんでした。これは腰を 90° 近く捻って 3㎜ ジョイントを露出させた状態で使用していますが、腰捻らない場合はアーム状のジョイント使って固定するしか無さそうです。
結果全然似てませんでしたが折角出してきたので Transformers: Generations Thrilling 30 版 Orion Pax のロボットモードと一緒に。オライオンは頭小さくて頭身が高過ぎアレンジなので最近の玩具とはスケール感が合いませんね。
こっちは最近の Deluxe Class 同士で比較です。ムービー玩具とはデザインのディティールが全然違うんですがそんなに違和感ないですね。姐御と子分みたいな絵面になってしまいましたが。
現時点で私の中では最高イケメン女 TF であるところのレガシークロミア(サイバーバースユニバース)と。 今回も最高イケメンの座はかろうじて守れたな!アドオンヘッドに期待。
私の Twitter (旧称)タイムラインでいくつか俺変形のいい奴見つけてたので備忘で記録させていただきます。
女スプラングいけそう pic.twitter.com/dDU0WUHcqo
— やきぶどう (@PS_Sirenstrike) 2025年7月1日
ビュンビュンマッハー pic.twitter.com/6fm5NPnlHJ
— やきぶどう (@PS_Sirenstrike) 2025年7月3日
ソラスプライム・ビークルモードその2。#トランスフォーマー pic.twitter.com/jftrmKafIC
— 景清 (@gmntjLGEihxxnMb) 2025年7月2日
こういう発想力は素晴らしいですね。為になる。
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